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皆野町「リトリートフィールドMahora稲穂山」、秩父紅の見頃迎える

地面から顔を出す秩父紅

地面から顔を出す秩父紅

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 皆野町にある「リトリートフィールドMahora稲穂山(旧ムクゲ自然公園)」(皆野町皆野稲穂山、TEL 0494-62-1688)で現在、秩父紅(チチブベニ)が見頃を迎えている。

今年一輪目の秩父紅

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 秩父紅は福寿草(ふくじゅそう)の一種で、秩父山系に咲く紅花を総称して「秩父紅」と呼ばれている。福寿草の歴史は長く、江戸時代から楽しまれており、旧正月を迎える慶賀の花として梅との寄せ植えや床の間にも飾られていた。

 Mahora稲穂山も加入している「平成福寿草の会」の情報によると、明治時代には40種あったといわれているが、現時点では32種が確認されており、その中の一種が秩父紅。

 同園代表の長谷川信枝さんは「昭和初期には秩父紅が珍しく、高く取引されるといわれていて、嫁入りする時に秩父紅を持たされ、何かあった時に秩父紅が売れるように、桑畑の根本に植えていた家庭もあったとか。秩父は養蚕が盛んで桑畑も多かったが、夏の暑さに弱く、冬はたくさんの日差しが必要な秩父紅は、秩父地域の暮らしと気候にも合っていた」と話す。

 同園で秩父紅を植栽し始めたのは約18年前。たくさんの秩父紅を楽しめる場所を作りたいと思ったのがきっかけ。現在、同園では約1万株の秩父紅が植栽されている。

 「今年の秩父紅は、寒さの影響もあって、開花が1週間ほど遅れている。今年も咲いてくれるか心配だったが、1輪目の花が咲いたのを見て胸をなで下ろした。雪も降ったが、それまでが乾燥していたので、雪が降ってからの方が元気なような気がする。今年は雪を割って力強く咲く秩父紅という珍しい光景も見られることができ、秩父路に春を運んでくれるように感じる」と長谷川さんは期待を込める。

 「秩父紅は2月下旬~3月上旬が見頃。時間は、日が当たり花が開き始める11時~15時ぐらいがお勧め。葉が成長すると花の色味が少しずつ薄まっていくので、早めの時期に来てもらう方が秩父紅をより楽しめるはず」とも

 同園では秩父紅以外にも、福寿草の原種やロウバイ、赤いマンサクなども咲いている。

 開園時間は9時~16時30分。火曜休園。整備協力金として中学生以上500円。

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