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秩父のドッグサロンが1周年 「人と犬が安心できる空間を」

店舗責任者でドッグトレーナーの島田さん(右)とトリマーの市川さん(左)

店舗責任者でドッグトレーナーの島田さん(右)とトリマーの市川さん(左)

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 秩父神社から徒歩約4分の場所にあるドッグサロン「Dog Space Lei(ドッグスペースレイ=以下、レイ)」(秩父市宮側町、 TEL 0494-22-2020)が3月28日で1周年を迎えた。同店は金物店「清水金物」内にあり、同店のペット事業部店舗責任者でドッグトレーナーの島田香名子専務が新規事業として昨年開業した。

店長のchoco(左)とマネージャーのnico(右)

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 清水金物は1920(大正9)年創業。1992(平成4)年から香名子さんの父・島田憲一さんが社長を務める。2001(平成13)年には母の良江さんが同店内に「ふくろう雑貨のお店『あ・り・す』」を開いた。香名子さんが開業した「レイ」の店名の由来はハワイ語の「Lei」からで、「優しい人」「絆」などを意味する。「人と犬とのつながりを大切に」「人と犬との出会いに感謝する」などの思いを込めて屋号とした。

 レイを開いたきっかけは、香名子さんがチワワの保護犬「あんこちゃん」を迎えたことだという。「なぜこんなに多くの保護犬がいるのか」と疑問に思って調べたところ、「飼い主がしつけられなかったり、飼い主の住宅や仕事などの事情で飼いきれずに保健所に預けたり、捨てたりしていることを知った」と話す。

 その後、「自身と愛犬との生活や、家庭犬のことで悩んでいる人にアドバイスができるようになれば」との思いからドッグトレーナーのスクールへ通った。「当時は事業化するつもりは全くなく、仕事が休みの日に何かできたらいいかな、1~2頭くらいの犬を自宅で預かることはできるかな、などと思っていた」と振り返る。

 転機が訪れたのは2019年。香名子さんがドッグトレーナーの勉強をしていることを知った、みやのかわ商店街の小泉貴之理事長から、埼玉信用組合主催の地域の起業家を応援する「第2回 秩父 地域クラウド交流会」に出場しないかと声がかかった。

 香名子さんは「商工会議所などに相談しながらプレゼンの準備をするなかで、秩父で約5000匹の犬が飼い犬として登録されていることなどを知った」と話す。しつけ相談と、犬を預かるホテルをメインとして「人と犬が安心できる空間をつくりたい」との思いを香名子さんがプレゼンして優勝した。

 その後、清水金物の店舗改装などを経てレイがオープン。当初構想にはなかったトリミングサロンはトリマーの市川実穂さんと出会い、実現した。6月には「犬のようちえん」もスタートした。「秩父で『犬のようちえん』にどれだけ需要があるか分からず、どんな形で運営するか悩みながら始まった。想像以上に反響があり、1歳未満の子犬から受け入れるようにした」と話す。

 犬のようちえんは木曜に開いており、定員は5匹。10時~16時でクレート(箱型のハウス)トレーニングや待つ練習や犬同士のあいさつなど、基本的なトレーニングを行う。「犬にさまざまな経験をさせることが大事。飼い主の入院など、ある日他人に愛犬を預けないといけなくなることもあるので、飼い主と犬が離れて過ごす時間をつくるためにも、一時預かりやようちえんの利用もお勧め」と香名子さんは話す。

 「当店に通って、いかに犬に学ばせるかではなく、飼い主にも日常の暮らしの中でトレーニングをしてもらえたら。今後、ドッグランを貸し切って飼い主同士の交流の場を設けたり、犬の手入れ講座なども開いていけたりできれば」とも。

 営業時間は9時~18時。料金は、ようちえん(10時~16時預かり)=5,500円~、宿泊=1泊4,000円~、一時預かり1時間600円~。いずれも要予約。火曜、第1・3月曜、第3日曜定休。

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