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秩父の洋菓子店「スプーン」がブルーベリー植え付け 3年後の収穫目指す

吉田さんの畑でブルーベリーの植樹を行った

吉田さんの畑でブルーベリーの植樹を行った

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 秩父神社から徒歩3分ほどの場所にある「小さな洋菓子店Spoon(スプーン)」(秩父市本町)が4月1日と4日・5日、店主の友人やボランティア参加者と共にブルーベリーの苗木を植え付けた。3日合わせて15人が参加し、20本の苗木を植え付けた。

「小さな洋菓子店Spoon」外観

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 店主の吉田千紘さんは秩父出身。19歳から都内レストランなどで洋菓子を作り、その後、パリへ渡仏。1年間の修業を積んで帰国後、2015(平成27)年に同店を開業した。2019年に秩父で活躍する大阪出身のデザイナー「malme.design(マルメデザイン)」の吉田武志さんと結婚。1月に横瀬町に武志さんの事務所を兼ねた新居を構えた。

 同店にはプリンやロールケーキや焼き菓子などが並び、中でも季節のフルーツを使ったタルトは人気商品で、常時3~4種類用意しているという。千紘さんは「季節に応じてどんなフルーツを使うか、いつも考えている。縁があって、広い農地を併設した土地に新居を構えた。農地にはラズベリーやブラックベリー、クランベリーなどのベリー系の果樹を植え付ける予定で、まずはブルーベリーからスタートした」と話す。

 初日は、千紘さんと付き合いのある農家が講師として参加。ブルーベリーの特徴や育て方などをレクチャーした。苗木を植え付けた後は根元の土を乾燥させないよう、枯れた雑草を使ってカバー(マルチング)した。その後、苗木に付いていた花芽を摘み取り、作業は完了した。「植え付け後、花芽をそのままにしておけば今年からブルーベリーの収穫は可能だが、実を付けると苗木の体力が使われてしまうため、幹を太くするために花芽は摘み取った。3年後に初収穫を目指す」と千紘さんは意気込む。

 飯能から参加した小学生の女児は「植え付けの作業で使う土に水を入れてこねていて、気持ちが良かった」と話す。都内から参加した40代女性は「都内では土の香りも感じないし、土に触れる機会もなかなかない。夏になったら草むしりにも訪れたい」と話す。

 千紘さんは「いつか、自家栽培のフルーツを使ったケーキを作って店で提供したいと思い、農業に挑戦することにした。ブルーベリー畑は自宅のすぐ目の前なので、こまめに様子を見て大切に育てていきたい」と力を込める。

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