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小鹿野町・尾ノ内氷柱でパフォーマンス 地元に伝わる龍の伝説から着想

墨絵で龍が描き上げられた

墨絵で龍が描き上げられた

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 小鹿野町の尾ノ内氷柱で2月18日・19日、創作舞台「尾ノ内沢の龍」が上演された。

ゲスト出演の亀山敬佑さん、宮本莉帆さん

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地元に伝わる「龍の伝説」に着想を得た同作品。企画・主催したのはマーシャルアーティストの村岡友憲さんが立ち上げたアート集団「OGANO Performing Arts Theater(オガノ・パフォーミング・アーツ・シアター)」。氷柱の前に設置されたステージで両日とも2回公演を行い、観客を楽しませた。

 村岡さんはアクロバティックな武術パフォーマンスを得意とし、国内外で幅広く活動を行ってきた。2022年10月に小鹿野町へ移住し、東京と同町との2拠点で活動している。

 この作品を作ったきっかけについて、「2021年末、毎朝ジョギングしていてちょうどこの尾ノ内氷柱まで来た時、地元の人から『ここに龍が住んでいたんだよ』という話を聞いた。その時からいつか絶対ここでやりたいという思いがあり、今回やっと実現した」と振り返る。

 作品はコロナ禍の中、昨年2月と11月に小鹿野文化センターで地元の小中高校生に向けて上演した舞台のショートバージョン。氷柱の前でのパフォーマンスは今回初めてとなった。

 「この作品では、龍の正体はこの地にすむ動物たち。龍の頭(両神山)は鹿、身(流れ出る沢)は山鳥、尾(赤平川に合流する所)は猿、それが三位一体となり龍の化身となって山を守っているという役割を演者3人で担った。墨絵ライブパフォーマンスの前に氷柱が目に映り、この奥から龍が出てこないかなと思いながら描いた。地元の人に『氷柱は厚みが増すと青くなるんだよ』と聞き、いつもは墨一色で描いているが今回は青を入れようとアイデアをもらった」と話す。

 「最初は地元の人たちも不安だったと思う。でも本当に皆さん温かくて、助けてもらい、みんなで作り上げられた。一人じゃ無理だった」という。「今後は町民の歌舞伎やおはやしを演出に取り入れて、本当に小鹿野でしかできない演目を小鹿野文化センターで一般公開し、もっと広範囲の方に、この地の良さを知ってほしい」と意気込む。

 見学時間は8時~16時。入場料は環境整備協力金として、大人 400円(中学生以上)、障がい者割引 200円。尾ノ内氷柱は2月26日まで。

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