荒川最上流に位置する秩父市大滝の栃本・中津川周辺で7月4日、体験型プログラム「ARAKAWA AROUND(アラカワ・アラウンド) Vol.1 奥秩父中津川」が行われた。主催は「栃本ふるさとプロジェクト」(秩父市大滝)と秩父・長瀞エリアで自然探求体験などを手がける地域ブランド「WITH RIVER」、荒川流域探求プロジェクト「WITH ARAKAWA」。
リバークリーンをきっかけに「遊ぶ・学ぶ・守る・備える」をテーマに掲げ、荒川流域との新しい関わり方を考える取り組みとして企画された同プログラム。人口30人以下の栃本集落が約1020万人の暮らしを水で支える重要な拠点であることから、最上流から流域の未来を考える場として同プログラムを企画した。秩父市と埼玉県の「SAITAMAリバーサポーターズ(リバサポ)」が協力し、地元の木材会社「ウッディーコイケ」が協賛した。
午前中は中津川上流部の不法投棄エリアでリバークリーンを実施。参加者はタイヤ10本や家電、ペットボトルなどを分別して回収した。軽トラック2台分のごみの処理には同市が協力。ごみが自然分解されるまでの時間を考える講習も行い、参加者は上流の環境保全が下流域の暮らしにつながる仕組みを学んだ。昼食には地元のジビエや地場野菜を使った料理を提供し、参加者と地域住民が交流を深めた。
午後は「暮らし」「農業・林業」「観光」の3テーマに分かれ、栃本集落を歩くフィールドワークを行った。参加者は住民らへのインタビューを通じ、歴史をはじめ、空き家や野生動物による影響、物流といった集落の課題を共有。ブドウ畑の視察や、栃本関所、両面神社などの地域資源も巡った。
散策後は清野和彦秩父市長が「荒川流域圏構想」について講義を行った。同構想は、最上流の秩父市が中心となり、中・下流域の自治体や企業などと連携して課題解決を目指す枠組み。参加者は講義を通じ、流域の未来を考える上で民間と行政が連携する重要性を学んだ。
続いて「2040年、栃本に来たとき何に感動したか」をテーマに対話を行った。参加者が、14年後の同所の姿を思い描きながら、残したい景色や未来へのメッセージを書き残して共有した。
WITH RIVER代表の清水勇多さんは「地域、企業、行政、参加者が同じ場に集まり、流域の未来を共に考えるプログラムの形ができた。環境保全にとどまらず、地域理解や防災意識を育む機会になった。今後は地元の皆さんとの連携を深め、体験プログラムの展開などを通じて流域のつながりを広げていきたい」と期待を込める。
次回は皆野町で秋の開催を予定する。