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横瀬町の寺坂棚田、農林水産省「つなぐ棚田遺産」に選出

横瀬町の寺坂棚田と武甲山

横瀬町の寺坂棚田と武甲山

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 横瀬町の「寺坂棚田」(横瀬町横瀬)が今月、農林水産省が選定する「つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~」に埼玉県で唯一選ばれた。

寺坂棚田と赤い彼岸花

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 この取り組みは、全国の棚田地域の活性化や理解や協力を目的として、2月14日に開催した「第2回つなぐ棚田遺産選定委員会」で、全国から271の棚田が選定された。

 寺坂棚田は5.2ヘクタールで、米や野菜の栽培を行っており、年間を通じて米作り体験ができる「寺坂棚田学校」や、田植えから稲刈り・脱穀まで全ての作業を自ら行う「寺坂棚田オーナーの会」、畑や野菜作りをする「寺坂ふれあい農園」などがあり、農業体験を通して交流している。代表する作物は米ぬかにアントシアニンを含む黒に近い濃い紫色の「古代米」で、「黒米」とも呼ばれ地域の特産物になっている。

 地域振興としては2001年頃から、農家や町内外のボラインティアを中心に、棚田のあぜ道に彼岸花を植えており、現在では9月の開花時期には約200万本が咲く「彼岸花まつり」や、2007年からは毎年7月に使用済みの天ぷら油から作った燃料を使ってかがり火や竹あかりなどであぜ道をともす「ホタルかがり火まつり」を開き、棚田の風景を観光資源として活用している。

 寺坂棚田保存会事務局を務める横瀬町役場振興課の黒澤さんは「横瀬町は日本一歩きたくなる町プロジェクトを昨年10月から行っており、寺坂棚田は町の中でも特に景色が良いお勧めエリアとして紹介しているので、選んでもらえてうれしい。健康づくりや観光で歩いている方には、特に景色を楽しんでもらいたい」と話す。「2020年からはコロナの影響で棚田での祭りも開催できていないが、棚田遺産に選出された今年こそは開催できたら」と期待を込める。

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