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秩父市と食品環境衛生協会が防災協定 温かい食事と衛生管理で避難所支援

(右から)協定書を手にする清野市長と島田支部長

(右から)協定書を手にする清野市長と島田支部長

 「埼玉県食品衛生協会秩父保健所管内食品環境衛生協会」が9月25日、秩父市と「災害時における避難所等の食品衛生の確保等の協力に関する協定」を締結した。大規模な災害の発生時や恐れがある際、避難所で温かく安全な食事を提供することや、食中毒を防ぐための衛生指導を行う。

(右から)後藤さんと事務局の井伊さん

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 協定に向けて約2年前から準備を進めてきたのは、同協会幹事で食品衛生指導員を務める後藤剛久さん。後藤さんは祭りの準備などで岩手県内を訪れていた際に東日本大震災に遭遇し、釜石市内の避難所で避難者と一緒に一夜を過ごした。その経験から、もし自分たちの街で災害が起きたときには、地元の飲食店が連携して温かいご飯や手作りのおにぎりを届けられる体制を作りたいと感じたことが原点となった。

 温かい食事を届けるため、同協会は加盟する約1500店の事業者が持つ冷凍・冷蔵食材のストックやプロパンガスを活用。国の支援物資が届くまでの最初の3日間を地域の食のストックでつなぐ。さらに、普段「羊山公園の芝桜まつり」などのイベント設営で使い慣れているプレハブ5棟やキッチンカー約13台を避難所に設置し、大鍋などを使って一度に多くの料理を炊き出す調理技術も生かす。

 そのほか、停電や通信障害に備えて衛星通信「Starlink(スターリンク)」3台やソーラーパネル、蓄電池も常備する。食料の調達にとどまらず、電源や通信インフラまで自分たちで確保して行動できる自己完結型の支援体制を整える。今後、横瀬町・皆野町・小鹿野町・長瀞町の周辺4町とも順次、同様の協定締結を進める。

 秩父市の清野和彦市長はあいさつで、内閣府が避難所の環境改善を目指して推進する「TKB(災害発生から48時間以内にトイレ・キッチン・ベッドを整える目標)」に触れ、温かい食事を届ける体制づくりに期待を寄せる。過去の熊本地震での支援経験からも、地域の力を借りて長期化する避難生活を支える仕組みが必要であると説明する。

 後藤さんは「自分たちの街で食の安全を守り、いざというときに自分たちの力で最初の日々をつなぐ準備が整った」と話す。

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