秩父ミューズパーク内の「MAPLE BASE(メープルベース)」(小鹿野町長留)が5月16日、10周年記念イベントを開いた。当日は「第75回全国植樹祭1年後記念植樹」も併せて行い、地元の園児や関係者ら約80人がカエデの苗木などを植樹した。
「TAP&SAP(タップ・アンド・サップ)」代表の井原愛子さんが、次世代へ引き継ぐ持続可能な森づくりを目指し、2016(平成28)年にメープルシロップを製造する国内初の「シュガーハウス」として開設した同店。秩父に自生するカエデから樹液を採取し、メープルシロップなどの商品として販売している。イベントはNPO法人「秩父百年の森」などと共同で開催した。
昨年、同パークで開催された全国植樹祭から1年を迎えたことを記念し、今年3月に同店裏側へ移植された天皇陛下お手植えの苗木3本の周辺に、イロハモミジやイタヤカエデなど7種類、約80本の苗木を植樹した。苗木には鹿対策用のカバーを施し、二十数年後の樹液採取を目指して育てていくという。
井原さんは「売り上げを山へ還元し、『秩父百年の森』と共に植林活動を続けてきた。木を植えて育てるには10年、20年という長い時間が必要。そうした活動を多くの人に知ってもらいながら歩んできた。この10年は無我夢中だったが、節目の年にこのような形で植樹ができ感慨深い。最近では海外からの観光客が、メープルベースを目指して来てくれるのもうれしい」と振り返る。
家族で植樹体験に参加した秩父市在住の青葉さんは「植樹体験は初めて。土を掘ったり、植えた木にカバーをかけたりするのは大変だったが、とても良い経験になった。自分たちが植えた木がこれから育っていくのが楽しみ」と話す。
同施設では、木についてさまざまな視点から知ってもらおうと、毎年秋にイベント「秩父の森ジャンボリー」を開いており、今後も活動を続ける。井原さんは「これからも、カエデのように四季を通して楽しめる木をたくさん植えて育てていきたい。交流が生まれる場所として、メープルベースをさらに魅力的にする取り組みや商品開発も続けていきたい。木を植えて育てる活動には根気が必要なので、共に歩む仲間を増やしていければ」と話す。