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大滝・栃本でキノコ狩り体験 絶滅危惧種「コウボウフデ」も発見

レア菌「コンイロイッポンシメジ」をみつけて喜ぶ参加者

レア菌「コンイロイッポンシメジ」をみつけて喜ぶ参加者

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 「栃本ふるさとプロジェクト」(秩父市大滝)が10月5日、大滝・栃本広場でキノコ狩り体験イベントを行った。当日は子ども連れの家族を中心に15人が参加。毎年、延べ100人程度が参加している。

絶滅危惧種「コウボウフデ」を発見!

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「キノコ博士」こと林猛夫さんのガイドの下、天然のキノコ狩りを体験する同イベント。当日は午前中に90分程度キノコ狩りを行った後、参加者が収穫したキノコを網焼きで提供。キノコの炊き込みご飯やバーベキューなども用意した。

同プロジェクトは、栃本エリアで古民家を再生した民宿、ツリーハウスのようなキャンプ場を運営するほか、茶摘みやシャワークライミングなど年間を通してさまざまなイベントを行っている。

ガイドを務める林さんは、秩父市出身の植物学者・清水大典さんに師事し、キノコ研究40年以上を誇るキノコ採り名人。同広場では、ウラベニホテイシメジ、サクラシメジ、シャカシメジなどの食用キノコが採れるが、林さんは「野生のキノコの半分以上は毒性か不食」と話す。ウラベニホテイシメジは、有毒のクサウラベニタケやイッポンシメジと非常によく似ているため、誤食による中毒事故が多く、知識のない人だけでのキノコ狩りは危険を伴うという。

林さんはキノコの形や色を見てほぼひと目で判別する。見た目だけで分からない場合は、匂いや味、発生状況をヒントにして判別する。食用キノコについては、どんな場所に生えていて、どんな食べ方をしたらいいかも伝える。今年のキノコの発生状況について、林さんは「天気の影響もあり、例年に比べキノコ狩りのベストシーズンが遅かったが、次回開催の12日には最盛期を迎え、より多種多様なキノコが見つかると思う」と話す。

この日は、高級キノコの代表格でマツタケよりも希少性が高いといわれるコウタケや天然のシイタケ、マイタケが見つかり、大きな歓声を上げながら喜ぶ親子の姿が見られた。さらに、「埼玉県レッドリスト2011」で絶滅危惧種に挙げられるコウボウフデを発見。ガイドとして参加した「秩父きのこ会」の田代和照さんは「『国立科学博物館 筑波実験植物園』でしか見られないと思っていた。秩父で発見できたのは、とても貴重」と話す。

 同イベントは12日、19日、26日にも行う。参加費は4,000円(ランチ付き)。開催時間は10時~15時。秩父鉄道三峰口駅から現地までのバス送迎あり。申し込みは同プロジェクトのウェブサイトで受け付ける。

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