小鹿野町在住のパフォーマー村岡友憲さんらによる創作舞台「天ノ虫」が4月6日・7日、国指定重要文化財の内田家「繭の家」(秩父市蒔田)で開催される「春のおいでくだ祭(さい)」で上演される。
養蚕農家の魅力発信と地域活性を目的とした同イベント。昨年秋に続き4回目となる今回。舞台の他に、秩父銘仙関連の物販や養蚕農家の紹介、内田家秘蔵の古びな展示、地採り野菜の販売、小鹿野筝曲会の琴の演奏やアート作品の展示なども行う。その他、パフォーマンスユニット墨鹿屋(すみろくや)による観覧無料の屋外パフォーマンスも11時~と13時~に行う。
秩父はかつて養蚕の盛んな地域で、村岡さんの住まいも以前は養蚕農家だった。現在では養蚕農業を続けている家は少なくなり、秩父に住む若い世代にとってもなじみの薄いものとなっている。地域に根差したアート活動をしている村岡さんが「養蚕の仕事の魅力的な部分をエンターテインメントで表現して多くの人に伝えたい」と考え、企画が立ち上がった。
小鹿野町在住のパフォーマー大西まさしさんが脚本を手がけ、上演時間は1時間を予定する。養蚕業を営む若い兄弟が主人公のヒューマン・コメディー・ドラマ。出演は村岡さん、大西さん、シンガーの荻野里枝子さん、俳優の吉田憲章さんら(村岡さんの出演は7日のみ)。
村岡さんは「笑えて、感動もある舞台。養蚕の仕事は不便で、新しい道具もない。不便だから知恵が湧く。物がないから工夫する。そうしたことは言葉では伝わりづらいので、舞台を通して伝えたい。若い世代、特に地元に住む人たちに見てほしい」と話す。
イベントの開催時間は、6日=10時~14時、7日=10時~16時。創作舞台は17時開場、18時開演。料金は、大人=4,000円、高校生=1,000円、中学生以下無料。各回40席限定、全席自由席。予約は、村岡さんのSNSを通じてフォームで受け付ける。