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鉄道写真家・中井精也さん、秩父農工科学高校写真部員に取り方など指導

鉄道写真家 中井精也さんと、秩父農工科学高校写真部の生徒

鉄道写真家 中井精也さんと、秩父農工科学高校写真部の生徒

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 カメラ・写真雑誌「CAPA」編集部主催の連載企画で、鉄道写真家の中井精也さんが秩父農工科学高校(秩父市大野原)写真部の生徒に写真の撮り方や現像の仕方などを教えている。

撮影した写真を選び、展示の仕方を学んだ

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 「中井精地さんとめざせ 今しかできない!ぼくの・わたしの町の鉄道写真展」という全3回の企画で、8月19日には同校で2回目の勉強会が行われた。9月20日発売の「CAPA10月号」で記事掲載を予定する。

 CAPAは1981(昭和56)年創刊。「写真で表現する楽しみ、プリントして伝える喜びをプロの写真家が高校生たちに伝え、写真展を開く」という趣旨で、同高写真部が選ばれた。秩父経済新聞が1月に紹介した「秩父農工科学高校と秩父ファンクラブ・カメラ部 秩父で合同写真展」の記事を見て選んだという。

 今回の勉強会は22人の生徒が参加。1回目は中井さんが写真の撮り方を教え、鉄道の流し撮りに挑戦。今回は撮りためた写真を振り返って、それぞれが「最高のショット」を選び、写真展用の作品をプリントして写真を組み合わせて展示する「組み写真」の展示の仕方などを教えた。写真は鉄道写真展に向けての撮影・印刷で、当初は鉄道写真に力を入れたアウトプットを予定していたが、生徒のジャンルに捉われない写真を見て、鉄道だけにこだわらず感性を生かしたものとしてまとめるように方針を変えたという。

 中井さんは「今回の勉強会で『きっとこういう写真を撮るだろう』という我々の予想を上回ったことから、生徒たちの自主性を強く感じ、同時に大切にしたいと思った。型にはめずに勉強会を行って今回の企画が変わったように、写真展はさらに変わっていく。生徒たちの作品が、これからどう変わっていくかが楽しみ」と話す。

 部長の岩田莉音さんは「写真は人によって感性が違うので、それをまとめてもらえて勉強になった。自分が感動したものを撮って、写真を見てくれた皆にも感動してもらえたら」と話す。副部長の島田壮貴さんは「写真の魅力は、同じ被写体でも角度が変わることで見え方も変わること。写真にとどまらず、人の見え方やあり方も角度で変わる。写真は視点を変えることの大切さに気が付かせてくれる」と話す。

 同部は1年間のテーマ「郷土、私たちの今」に基づいて撮影し、1週間に1回、写真の講評をしている。今回の鉄道の写真以外にも「今しか撮れない写真」を撮るために、夏休みでも8つの部活を撮影しに回っているという。撮影した写真は写真甲子園などのコンテストに応募したり、文化祭や「ユナイテッドシネマウニクス秩父」(上野町)などでも展示したりしている。

 副顧問の新立巧教諭は「今回の勉強会を受けて、間違いなく写真の撮り方や写真で人に伝えるという考え方が洗練されてきている。生徒の頑張りを伝えられる場所を増やしていければ」と話す。

 副部長の江森結香さんは「勉強会のおかげで、写真展では確実にレベルアップしていると思う。一瞬一瞬を写せる達成感から、シャッターを押している瞬間が好きだと感じた。写真展では、それも感じ取ってもらいたい」と意気込む。

 次回の写真展は11月4日・5日、同校文化祭「農工祭」で開催する。開催時間は10時~16時。

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