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秩父第一小、「交通安全子供自転車全国大会」に向け練習

大会で良い成績を収めたいと遅ノリ走行に励む荒木さん

大会で良い成績を収めたいと遅ノリ走行に励む荒木さん

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 秩父市立秩父第一小学校(秩父市上宮地町)の児童が現在、8月9日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で行われる「第55回交通安全子供自転車全国大会」に向けて練習に励んでいる。

表彰式で代表の発声をする6年キャプテンの坂本瑠眞さん(写真左)

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 同大会は、自転車競技を通じて全国の小学生に自転車の安全な乗り方に関する知識と技能を身につけてもらうとともに、交通安全の意識を高め交通事故を防止することを目的に、1966(昭和41)年から毎年開催している。同校は6月24日、彩の国くまがやドーム(熊谷市)で開催された埼玉県大会の団体の部で優勝、個人の部で同校5年の岩崎滉さんが優勝した。

 全国大会では各都道府県大会で優勝した47都道府県の代表47チームのみが出場する。今年の埼玉県大会では、前年度に全国大会で優勝した「本庄市立本庄東小学校」を上回り同校が優勝を果たした。6月4日に行われた表彰式では「応援してくれてありがとうございました。日本一になって帰ってきます」と6年でキャプテンの坂本瑠眞さんが代表の発声を務め、応援の拍手に包まれた。

 児童の練習は秩父警察署交通課職員が主体になって行っている。参加選手は有志で募集をかけ、同校には9人のメンバーが所属。大会にはその中から4人の選手が出場することになる。

 競技は学科テストと実技テストで採点し、その合計点で競う。学科テストは「自転車の交通安全ブック~自転車の安全な乗り方~」に示されている交通規則、道路標識・標示や自転車の安全な乗り方に関する問題を出題。実技では「遅のり走行」「S字走行」「ジグザグ走行」「8の字走行」「デコボコ道走行」など、精密な走行が求められる。

 同校では、全国大会の出場が決まってから、平日2時間、土曜・日曜は午前中に3時間の練習を毎日行っている。それぞれで声をかけ合ったり、学科の分からないところを教え合ったりする場面も見られる。

 浅賀俊也校長は「本校は学校での授業と練習を文武両道でいけるように、大会に出る子どもも頑張っている。上位の成績も夢ではないのでは」と期待を込める。

 埼玉県大会において個人でも優勝を果たした岩崎さんは「学校の勉強は得意ではないが自転車の学科の勉強は好きで、自分で問題を作ることもある。実技ではジグザグ走行が好きで、走る前には落ち着いてできるよう深呼吸している。全国大会でも、団体でも、個人でも1位を取れるように頑張りたい」と意気込む。

 秩父警察署交通課の矢所明さんは「埼玉県大会で優勝した時は感動が止まらなかった。自転車の運転技術だけでなく、学科も反映されるので、運動神経の良くない子どもでも努力すれば高得点を狙える。子どもたちが頑張っているのを見て、大人も頑張らなくては」と話す。

 練習は本庄東小学校のユニホームを掲げて練習しており、同校で合同練習を行うこともあるという。秩父市交通指導員代表の岩田泰典さんは「埼玉県大会ではライバルだった本庄東小学校だが、今では良き練習相手として、大会が終わった後も一緒に高め合っている。我々大人も一緒に練習し合う中で意見を伝える場面もあるが、子どもたちの気持ちも大切にして、自分がどう思っているかを共有してもらえるように取り組んでいる」と話す。

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