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横瀬町でノーベル物理学賞受賞の物理学者ファインマンを題材に対談ライブ

トゥバ音楽演奏家で工学博士の等々力政彦さん

トゥバ音楽演奏家で工学博士の等々力政彦さん

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 「ご冗談でしょう、ファインマンさん」の著者ラルフ・レイトンさんと、トゥバ音楽演奏家で工学博士の等々力政彦さんの対談ライブ「ご冗談でしょう、ファインマンさん対談ライブ」が5月23日、「NAZELAB(ナゼラボ)」(横瀬町横瀬)で行われる。

旅を共にする等々力さん(写真左)とラルフさん(写真右)

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リチャード・P・ファインマンさんはアメリカ出身の物理学者で、1965年にノーベル物理学賞を受賞。「ご冗談でしょう、ファインマンさん」はファインマンさんの回顧録。

 主催の等々力さんは30年にわたり、南シベリアで「フーメイ」などのトゥバ民族の伝統音楽を現地調査しながら演奏活動を続けている。2019年からは「埼玉県立自然の博物館」(長瀞町長瀞)に学芸員として勤務。任期後、2022年6月、小鹿野町地域おこし協力隊に着任し、「おがの化石館」(小鹿野町下小鹿野)のリニューアルと秩父地域山岳地帯の植物の利活用をミッションに活動している。

 等々力さんは「学生時代は生物や地質学を学びたかった。いわゆる『公式を当てはめれば仕組みが分からなくても問題が解ける』という教育が嫌だった。中でも物理学は苦手だったが、岩波書店から刊行された『ファインマン物理学』を読んで、彼の物理学に対しての独創的で直感的な姿勢から物理学の楽しさに気が付いた」と振り返る。

 小学校低学年から、父と登山をしているうちに高山植物や地質学に興味を持ったという等々力さんは、物理学以外にもファインマンさんとの接点を見つけたという。「小学生のときに私の好きなハイマツが、シベリアと日本が地続きだった頃にシベリアから来た植物だと知り感銘を受け、いつかシベリアに行きたいと思っていた。『ファインマンさん最後の冒険』(ラルフ・レイトン著)を読んで、ファインマンさんがシベリアのトゥバを目指すも、かなわないまま亡くなったと知り、運命のようなつながりに驚いた」と話す。

 等々力さんはラルフさんと友人になり、30年以上の付き合いとなる。同イベントは18年ぶりに来日したラルフさんに秩父でファインマンさんの講演をして欲しいと誘った。「当日はファインマンさんの生き方やエピソード、科学などの事例などを対談予定。科学を楽しむきっかけ作りや、『世の中のあらゆるものに意外なつながりがある』ということを感じて、楽しんでもらえれば。今回のような対談は、恐らく最初で最後の秩父限定の対談ライブとなるので、科学が好きな人はもちろん、科学に興味のない人にも参加してほしい」と呼びかける。

 17時30分開場、18時開演。チケットは、大人=4000円、小学・中学・高校生=500円で、「山のおべんとう屋さん のがみ」(長瀞町本野上)の弁当が付く。定員50人。講演後に希望者のみの懇親会も予定する。詳細は等々力政彦さんのインスタグラムにも掲載する。

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