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秩父の人力車「花鳥風月~秩父~」が1周年、旅のコンシェルジュ担う

人力車「花鳥風月~秩父~」は秩父神社付近を中心に活動している

人力車「花鳥風月~秩父~」は秩父神社付近を中心に活動している

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 秩父神社付近を中心に活動する人力車「花鳥風月~秩父~」が12月3日で1周年を迎えた。

人力車に乗ると通常より高い視界で秩父の散策ができる

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 秩父で唯一の人力車を運営する花鳥風月の坂本典明さんは東京都葛飾区出身。IT関係の仕事をしていたが体調などのことを考えて退職後、2014(平成26)年、秩父に移住。現在は介護の仕事の他、ラジオパーソナリティー、華道やイベント企画などさまざまな「秩父を盛り上げること」に携わっている。

 坂本さんは祖父母が秩父出身で、幼い頃から秩父を度々訪れていた。坂本さんが秩父に遊びに来る度に祖父が札所を案内したり、祭りの文化を教えてくれたりしていたため、「秩父はとても良い観光地だな」と感じていたという。

 大学生の頃に浅草で人力車のアルバイトを約1年勤め、「人力車の仕事は体力や天候などの面で厳しい部分もあるが、とても楽しく働いていた。海外にボランティアに行く兼ね合いで辞めることになり『人力車ロス』でとても寂しかった」と話す。

 2016(平成28)年に坂本さんが皆野町の「リトリートフィールドMahora稲穂山」(皆野町皆野稲穂山)で仲間たちと手作りの結婚式を行った際、坂本さんのアルバイト時代の上司が人力車を浅草から運んで祝いに来たという。「ちょうどその時、上司が人力車の事業で独立していたので『秩父にも人力車があったらいいなと思っている』と話し、その事がきっかけになり、のれん分けという形で秩父でサービスを始めることになった」と当時を振り返る。

 秩父で人力車をスタートしてから1年を迎え、「花鳥風月~秩父~」は秩父市のふるさと納税にも採用された。観光客の利用だけではなく、秩父に住む地元客の需要も増えているという。「成人式や結婚、七五三など『ハレの日』の撮影で使っていただくケースもあり、大変ありがたい。人力車は、基本は1人か2人乗りだが、体重制限は250キロで、膝の上に抱えられれば子どもやペットとも一緒に乗れる。さまざまなシーンで秩父を楽しむ選択肢の一つとしてもらえれば」と利用を呼びかける。

 人力車の乗車は1人15分2,000円~で、秩父下町観光(約20分=6,000円~)や秩父歴史観光(約40分=1万円~)、秩父の祭を巡るお祭りコース(約60分=8,500円~)などのプランも用意する。相談の上、希望の場所への送迎も可能。

 「人力車の仕事は『旅のコンシェルジュ』だと思っているので、お客さまが乗車する時期に一番良いと思う秩父を案内している。人力車だけで完結せずに、秩父の観光案内のお手伝いとして、期待に応えられる人力車にしていきたい」と期待を込める。

営業は9時~16時30分の間で、日によって異なる。雨天と荒天は休業。観光情報サイト「じゃらん」やSNSで予約を受け付ける。

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