秩父華厳の滝(皆野町上日野沢)のライトアップが11月16日から始まり、今年で10年目を迎える。
落差約13メートルの崖から直線的に流れ落ちる様子が日光の華厳の滝とよく似ていることから、秩父華厳の滝と呼ばれているが、本来は「空滝」という名前だという皆野町観光協会会長の石木戸純治さんは「1925(大正14)年に発行された秩父郡誌に『近年は秩父華厳の滝と呼ばれている』との記載がある。この名前で、100年以上前から親しまれているようだ」と話す。
石木戸さんは「ライトアップが始まった2015(平成27)年当時は、ちょうど秩父地域で氷柱を活用して観光名所を増やす取組が始まった時期。日野沢地域を盛り上げたいと考えた末、滝をライトアップすることにした。2014(平成26)年にテスト点灯を行ったところ雰囲気が良く、手ごたえを感じた」と振り返る。
ライトアップは毎年夏と秋に開催しており、今年の夏はホタル鑑賞と合わせて1000人以上の来場があったという。同協会事務局の新井まどかさんは「滝近くの遊歩道はライトで照らしている。無料で貸し出すカラフルちょうちんで夜散歩を楽しみながら地面や水面を照らしたり、提供する温かい飲み物で暖を取ったりしてもらえれば」と話す。
滝まで案内する「滝つぼツアー」も行う。滝つぼ周辺は足場が狭いため、定員は6人程度。先の一組がツアーを終えるのを待ち、次の組を案内する。参加費は300円。
11月23日には、17時から日野沢婦人クラブが郷土料理を振る舞う。18時から、日野澤大神社神楽の披露を予定する。石木戸さんは「駐車場から会場まで、幻想的な滝のライトアップと共に皆野の自然を楽しんでもらえたら」と来場を呼びかける。
ライトアップは17時~20時。雨天中止。駐車場は約10台。場所は皆野町大字上日野沢3311-1近く。11月24日まで。