小鹿野町両神薄の日向大谷(ひなたおおや)登山口で4月18日、日本百名山「両神山」の開山式が行われた。標高1723メートルの両神山は秩父多摩甲斐国立公園内に位置し、毎年約3万人の登山者が訪れる。小鹿野町観光協会が毎年、同日に開いている。
当日は同協会員のほか、同町副町長や議員、小鹿野警察署長や山岳救助隊、県生態系保護協会員など、両神山の活用と保全に関係する16人が参列した。晴天の下、両神神社で宮司が神事を行い、その後、全員で山道へ移動。おはらいをして、ほら貝を吹き鳴らした。
小鹿野町は昨年度、「日本百名山『両神山』を未来へ!新たな山小屋整備と安全な登山道づくりプロジェクト」としてクラウドファンディング(CF)を実施。本年度は小屋や道の整備を計画している。同観光協会の入澤民雄会長は「今年は例年より多くの登山者が訪れている。安全はもちろん、楽しかったという気持ちで帰ってもらいたい」と話す。
参列者した本山派修験大先達の瀧田顕浩さんは、同日2時に登山口を出発し、山頂でほら貝を吹いてから式に臨んだ。両神山は古くから修験の山として信仰されており、40~50年前まではほら貝の音があちこちで響いていたという。瀧田さんは「事故が多い山なので、今年も一つでも事故が減るようにお勤めした」と振り返る。
昨年の両神山の山岳遭難は4件4人(前年比4件減、5人減)、うち死者は0人(同2人減)だった。現在、通行できる登山口は、日向大谷、八丁尾根、白井差の3カ所。一部のコースは環境整備料が必要となる。