皆野町上日野沢の「秩父華厳の滝」で11月22日、秋のライトアップが始まった。今年で11年目を迎え、滝の白い流れと色づいた渓谷が光に照らされる。
落差約13メートルの直瀑で、日光の華厳の滝と形状が似ていることから「秩父華厳の滝」の名で親しまれるが、本来の名称は「空滝」。ライトアップは2015(平成27)年に始まり、地域を盛り上げようと皆野町観光協会が企画するもので、夏と秋に実施する恒例行事となっている。
同協会によると、今年は開催期間を例年より1週間遅らせたことに加え、急な冷え込みが重なったことで、開始時点で紅葉が見頃を迎えているという。
来場者向けの体験企画として、無料貸し出しのカラフルちょうちんを手に夜の散策を楽しめるようにするほか、「滝つぼツアー」も開催する。足場の狭い区間を案内人が先導し、滝つぼ近くまで進むことができる。定員は6人程度で、料金は300円。滝つぼ周辺は滑りやすいため、必ず運動靴など歩きやすい履物での参加を呼びかけている。
今年の新たな取り組みとして、数量限定でコスプレ用の衣装の貸し出しを20分500円で提供する。持参の衣装での撮影も可能で、「滝×ライトアップ×コスプレ」という新しい楽しみ方を提案する。皆野町地域おこし協力隊の東廉太郎さんは「ライトアップで滝の雰囲気が一変し、県外からも多くの人が訪れてくれるのがうれしい。衣装貸し出しを機に、ここが新たなコスプレイヤーの聖地として広がるのを楽しみにしている」と話す。
期間中の11月29日には、地元の食と伝統芸能を楽しめる日として、17時から日野沢婦人クラブが郷土料理を振る舞い、18時からは日野澤大神社の神楽を披露する予定。
ライトアップは17時~20時。入場無料。雨天中止。駐車場は約10台。11月30日まで。