秩父の郷土料理「みそポテト」を取り扱う「みそぽてと本舗」(秩父市栃谷、TEL 0494-25-0030)が冷凍食品を開発し、8月29日、スーパーマーケット「ベルク」で販売を始めた。
「みそポテト」は、ふかしたジャガイモを天ぷらにしたものに、甘めのみそダレをかけた食べ物。秩父地域では古くから家庭で手作りされ、子どもの定番おやつやご飯のおかず、酒のつまみとして親しまれてきた。古くは、みそダレだけではなく塩やウスターソース、しょうゆなどをかけても食べられていた。
郷土料理ともいえる「みそポテト」はいつからか、秩父地域では一口大の大きさのジャガイモの天ぷらを焼き鳥の串に刺して、みそダレを付けたものが1本単位で販売されるようになった。
2000年代にブームになった「ご当地グルメ」の中、「みそポテト」は安くて手軽に食べられる「B級ご当地グルメ」として2009(平成21)年に埼玉県内で行われたコンテストで優勝し、これを契機に知名度が向上。今では秩父地域のスーパーの総菜コーナーや観光施設、コンビニなど、さまざまな場所で、ビニールパックに入った串刺しになったものや、ばらばらのポテトをようじなどで刺して食べる「みそポテト」が売られており、地元の人は元より、観光客にも人気のグルメになっている。
その「みそポテト」が8月29日、関東に123店舗を展開するスーパー「ベルク」の20店舗(埼玉県14、栃木県2、神奈川県2、茨城県1、東京都1)の冷凍食品売り場に登場した。
同商品は、冷凍パックに約10個のポテトと特性みそダレが入っており、中身のポテトを油で揚げたり電子レンジとトースターを使って調理したものに同梱のみそダレをかけるものになっている。味のバリエーションとして、通常の商品と、ゆず風味を加えた商品との2種類を展開。希望販売価格はいずれも429円。
「みそぽてと本舗」の新井真専務は「11月には新工場も稼働し、生産体制を整えてベルク全店で扱ってもらえるように頑張りたい。埼玉県内だけでなく、県外の方にも秩父の郷土料理を知ってもらえたらうれしい」と話す。