秩父神社の参道で休日などに観光客が多く訪れる番場通りにあるブックカフェ「表参道てらす」(秩父市番場町)に8月1日、秩父材を使った本棚を設置した書庫が開設された。
2階建てで、それぞれに小さく区切ったスペースがある同店。店内に設置した本棚に所蔵する書籍を読みながら楽しめるよう、コーヒーや自家製カッサータなどスイーツも提供している。
昨年11月のオープン当初から書庫を設ける構想があり、完成までの間は1階カフェスペースの奥にある部屋で、秩父を拠点に活動する写真家や画家の展示会を行っていた。
本棚に使った木材は秩父産材を使い、「地産地消とエコロジーを両立させた」という。本棚に設置している2次元コードをスマートフォンで読み込むことにより、原材料や生産地などの出荷証明書が確認できる。
書庫には多くの本棚を入り組んだ状態で設置し、映像や音響の効果で「森の中を連想させる」よう工夫した。蔵書は漫画や小説、写真集や専門書などジャンルを問わず幅広く収める。
店主の橋塚幸男さんは「最近は本の行き場所がなくなっていると感じている」と話す。「お客さまや知人から、人に勧めたい本、思い入れがあっても置き場所に困っている本の寄贈を募り、寄贈された本を店内の本棚に収めている。新しい書庫ができたことで、蔵書は増えていく予定」だという。
営業時間は12時~17時。火曜・水曜定休。カフェ利用客は蔵書を自由に読むことができる。