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横瀬町・寺坂棚田で保育所児童が稲刈り 食育で好き嫌いの軽減も

横瀬保育所の年長児童9人が稲刈りを行った

横瀬保育所の年長児童9人が稲刈りを行った

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 横瀬町の寺坂棚田(横瀬町横瀬)で10月5日、横瀬保育所の年長児童9人が稲刈りを行った。収穫した米は脱穀し、同保育所の給食で児童に提供する予定。

鎌を使って稲を刈っていく

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 当日は児童に保育士が付き添い、30分ほど作業を行った。児童は左手で稲をつかみ、右手に持った鎌で次々と刈り取っていった。最初は大人が手を添えて鎌の使い方を指導していたが、慣れてくると児童だけでも作業できるようになった。

 この取り組みのきっかけは、同保育所の近くに住む寺坂棚田保存会の関係者から「棚田で小さな区画が空いているが、保育所で使ってみては」と提案されたことから。区画は道路沿いの3~4畳ほどの広さで、児童が体験を行うにも良い広さだったという。

 例年は6月上旬に田植えを行い、9月ごろにかかしを設置し、10月に稲刈りを行っている。毎年デザインを変えてかかしを設置しているが、今年はかかしではなくフラッグ(旗)を掲げた。

 同保育所では児童の「食育」のために田植え・かかし作り・稲刈りの体験に加え、野菜の栽培・収穫も行っている。保育士の設楽恵子さんは「近隣住民の方々のおかげで、ナス、キュウリ、トマトなどの栽培体験ができている。年長児童が朝収穫した野菜を給食室に届けている」と話す。「自分で取ったものだと、嫌いだった野菜が食べられるようになることも多く、周りの児童が食べている姿に触発されて野菜を食べる姿もよく見られる」とも。

 「児童のためにも、今後も近所の方や寺坂棚田との取り組みは続けたい。最近では横瀬町の地域おこし協力隊が手伝ってくれることも多く、家族や保育士以外の大人との交流も、児童の刺激になっている」と設楽さんは話す。

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