荒川の水を利用して災害に備えるイベントが9月3日、「県立川の博物館(通称「かわはく」)」(寄居町小園、TEL 048-581-7333)で開かれる。関東大震災から100年目にちなんだイベントで、荒川の水を浄化して飲む体験などを行う。
無人偵察小型ロボット「レスキューアイ」(写真提供:アームレスキュー)
関東大震災のような大災害が起きた場合、電気や水道などのライフラインが使えなくなる。荒川に関する展示や情報発信をしている同館は「災害と川の水」に焦点を当てたイベントを企画した。イベントには水の浄化装置を製造している企業や、県水環境課の「SAITAMAリバーサポーターズ(通称「リバサポ」)」、深谷市消防本部、寄居町などが協力する。
「荒川の水を浄化して飲んでみよう」という企画では、熊谷市に工場などを持つ前澤化成工業(東京都中央区)が、持ち運びが簡単な非常用浄水装置「エモータブル」を提供する。エモータブルは「逆浸透膜」を備え、農薬やダイオキシンなどの有害物質や細菌などを取り除くことができる。手動でポンプを動かし水をくみ上げることもできるため、停電時にも対応している。
「荒川の浄化した水を、ソーラー発電機を使ってポットで沸かして飲んでみよう」の企画では、リバサポに企業サポーターとして参加している「PoC TECH(ピーオーシー テック)」(東京都目黒区)が、持ち運び可能なソーラー発電機「tsu-mu BASIC(ツム ベーシック)」で電気を作り、ポットで湯を沸かす。
当日は実際に荒川の水を浄化したものを、白湯かコーヒーとして希望者は飲むことができる。その他、危険な場所へ遠隔操作で行ける無人偵察車両「レスキューアイ」の実演や、寄居町女性消防サポーターによる炊き出し訓練、起震車による地震体験、消防車による放水の実演などを行う。
開催時間は10時~15時。参加希望者は博物館への入場料が必要。雨天中止。