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横瀬町「芦ヶ久保の獅子舞」が白鬚神社で4年ぶりの演舞 全演目を披露

獅子は腰に付けた太鼓をたたき鳴らしながら舞う(写真提供@Big_Foot30)

獅子は腰に付けた太鼓をたたき鳴らしながら舞う(写真提供@Big_Foot30)

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 埼玉県指定無形民俗文化財に指定されている「芦ヶ久保の獅子舞」の演舞が8月16日、「白鬚(しらひげ)神社」(横瀬町芦ヶ久保)で4年ぶりに行われた。午後からは雨の影響で「道の駅果樹公園あしがくぼ」のあずまやに会場を移し、予定していた演目全てが披露された。

「白鬚神社」での演舞は4年ぶり

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 芦ヶ久保の獅子舞は毎年8月16日に同神社の例大祭のつけ祭りとして演舞が奉納されており、起源は1752年。芦ヶ久保の大畑地区にある竜源寺に滞在した僧侶が伝えたといわれる。もともと同地区の諏訪神社に奉納されていたが、大正末期に白鬚神社に移され、今日に至っている。

 コロナ禍の影響で2020年・2021年の演舞は中止し、昨年は同道の駅で行ったが、8庭(にわ)中6庭の演目に縮小されていたため、8庭全ての演舞も4年ぶりとなった。当日は猿田彦と呼ばれる道化を演じる役者が観覧に来ていた子どもを泣かせたり笑わせたりする場面や、都内から自作の獅子頭を持って駆けつけた幼児の姿も見られた。

 構成は、獅子3頭(雄獅子・女獅子・大雄)・猿田彦・花笠・笛方・歌方。獅子は、もんぺ姿で草履を履き、腰に付けた太鼓をたたき鳴らしながら笛方の奏でる笛と花笠が持つ竹製の「ささら」の音色に合わせて激しく舞うのが特徴。

 演目は幣掛り・眠忍び・蛇掛り・十文字・花掛り・女獅子隠し・竿掛り・白刃の順で奉納。大まかな筋書きは大雄と雄獅子が一匹の女獅子を奪い合う様を演じるもので、1演目当たり20分~70分ほど。

 演舞を行った「芦ヶ久保獅子舞保存会」のメンバーは約35人で、小学生~50代の芦ヶ久保出身・在住者を中心に、横瀬町への移住者も所属。月1回の定例会を行い、初心者メンバーへの指導も行っている。

 毎年8月16日の奉納と10月に行われる「よこぜ祭り」で演舞を行っているが、近年ではPR活動も積極的に行う。ウニクス秩父(秩父市上野町)のイベント「チャレフェス」で昨年11月に獅子頭に触れるブースを作ったり、今年2月には「あしがくぼの氷柱」、3月には福祉センターでも演舞を行った。

 元横瀬町地域おこし協力隊で2021年から参加している広報担当の宮下遥明さんは「40代で始めた女性の移住者メンバーもいる。年齢や性別や経験の有無も問わないので『芦ヶ久保の獅子舞をやりたい』という気持ちがあれば誰でも参加できる。獅子舞だけでなく笛の演奏に関わりたい人もまずは見学に来てもらえれば」と呼びかける。

 次回の演舞は10月29日の「よこぜ祭り」で行う。会場は横瀬町町民会館駐車場広場で 11時30分~12時15分の予定。

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