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皆野町で「やってみたい気持ち」をアートで育てる「さとぴく教室」

製作者のスイタ氏からゲームの話を聞いた後、参加者を交えてゲームをプレーした

製作者のスイタ氏からゲームの話を聞いた後、参加者を交えてゲームをプレーした

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 アートイベント「さとぴく教室」が5月21日、「リトリートフィールドMahora稲穂山」(皆野町皆野稲穂山)で開催された。主催は里山アートピック実行委員会。

ゲームを作ったスイタ氏と主催の坂本さん

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 同所で年に1度、アートイベント「みなの里山アートピック(通称=さとぴく)」を開催している同実行委員会。代表の坂本典明さんは「さとぴくは遊びに来た人たち、関わってくれた人たちの『やってみたい』という気持ちを実行に移す過程を、アートを気軽に表現するという体験を通すことで後押しをしているイベント。アートを表現していくことのハードルを下げることで、日常にアートを楽しむようにできたり、日々の生活が少しでも生活しやすくなったりすれば、と思い、年に1度のイベントを企画してきた。少しでもアートを楽しめる機会が増えればという私たちの思いから、季節ごとにアートを楽しむ小規模な教室をやってみようとなったのが『さとぴく教室』の始まり」と話す。

 同教室では、過去に同イベントに関わったことのある人たちに講師として声をかけ、開いている。

 当日はボードゲームを制作している「Avignon Games(アヴィニョンゲームズ)」(大阪府吹田市)代表のスイタ氏を講師に迎え、スイタ氏が制作したボードゲーム「ソノトキボクハ」の制作のきっかけなどの話を聞いた後、参加者を交えてゲームをプレーした。

 スイタ氏は「一人一人が生きやすい社会を目指してボードゲーム作りを始めようと思った。ボードゲームは人と集まるきっかけにもなるし、ルールを通して一緒に遊ぶことで幅広い世代、場合によっては国境を越えて楽しむこともできる」と話す。

1回目の開催で、ボードゲームで遊ぶことを選択した理由について、「子どもたちとボードゲームで遊ぶ時、ゲームによっては気持ちを表現するのが苦手な子どものためのトレーニングにもなると感じ、『やってみたい』を応援する当団体としてもボードゲームを遊ぶことは良いきっかけになるのではと思った。一からゲームを作り上げることにもアート性を感じたため、2022年の『さとぴく』に参加してくれたスイタ氏に声をかけた」と坂本さんは振り返る。

 イベントに参加した横瀬町在住の長島さんは「普段はゲームで遊ぶことは少なく、子どもが遊ぶゲームとなるとついていくことができないと感じていたが、今回のゲームは個人のエピソードを聞いて、その時の感情を当てるというゲームだったので知らない人とも親しく話し、遊べた」と話す。

 スイタ氏は「こういう場を設けてもらったことがありがたく、何かを作っても作って終わりではなく、届ける過程を眺めるのも楽しい。生きやすい社会というのは日本に限ったことではないので、世界中に届けていきたい」と意気込む。

 坂本さんは「11月4日に開催する秋の『さとぴく』は、もっと参加した人たちの心を解放したり、ハメを外したりして、一体感を得られるものにしていきたい。季節ごとに行う『さとぴく教室』に参加してくれることで、その期待を膨らませてもらえれば。『さとぴく』にはたくさんのアーティストが関わっているので、PRや活動を応援する場所づくりにもなれば」と期待を込める。

 次回開催は7月30日。秩父音頭をリスペクトして、一から「さとぴく音頭」を作る予定。

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