映画「杜人(もりびと)~環境再生医 矢野智徳の挑戦」にまつわるイベント「秩父 MORIBITO 祭」が4月22日・23日・30日、皆野町のMahora稲穂山(皆野町皆野、TEL 0494-62-1688 )で行われる。
同作品の上映、トークイベントや山口洋さんのライブのほか、主人公・矢野智徳さんのワークショップ、飲食店やファッション雑貨などのマルシェも予定する。
同作品は、「豪雨災害などを防ぐために痛んだ植物や大地の治療」を行う造園家で環境再生医の矢野さんに3年間密着取材した101分のドキュメンタリー。昨年4月から全国46館のミニシアターで公開後、今でもアンコール上映が続いている。
公開が終わった地域では、現在までで190カ所を超える自主上映が行われている。秩父地域では2回目の上映となる。秩父は同作品と縁が深く、関係者による試写会は横瀬町の「なないろごはん」で行われ、その際に音楽担当の山口さんの手がける映画音楽「Bukousan Summer(武甲山サマー)」が誕生したという。
監督の前田せつ子さんは音楽雑誌や映画雑誌を始め書籍の編集にも長く携わってきた。2014(平成26)年に矢野さんに出会い、話を聞く中で矢野さんの活動が書籍や動画などの記録が残っていないことを知り、自身で映像作品を制作するため、2018(平成30)年に映像制作のワークショップを受講。同作が監督として初の長編映画となる。制作のために挑んだクラウドファンディングでは初日に目標額の120万円を達成。最終達成率495%を記録したため英語字幕版も制作し、同イベントで初披露する。
上映は3回行い、上映後には前田さんと山口さんや関係者によるトークイベントを行う。各回出演者を変え、Mahora稲穂山代表の長谷川信枝さん、猟師をしながらMahora稲穂山の「チルチルマサルキッチン」で料理人を務める石黒勝さん、横瀬町でカフェ&アトリエ「なないろごはん」を営む植物料理研究家のYOSHIVEGGE(ヨシベジ)今里佳子さんが登壇する。
その他、22日夜には「7 代先に残す未来」をテーマに前田さんと山口さんによる「お話し会」を開く。23日午後にはバンド「HEATWAVE」でフロントマンとしてギターとボーカルを務める山口さんによるライブ、30日には矢野さんのワークショップを行う。ワークショップでは矢野さんの見立てで、「大地・生物・気象の環境はどうなっているのか」「その土地といかに向き合い、どう読み取るのか」をテーマに、矢野さんの視点と内容を共有する。
実行委員会の丸山紡生さんは「今回のイベントでは映画の上映を通じ、環境問題へのアクションを呼びかける。映画のテーマをライブや食事やワークショップなども含め五感で楽しむ特別な上映会。ライブ以外の時間はマルシェは入場無料なので、映画を見ない人もピクニック気分で気軽に遊びに来てほしい」と話す。
マルシェの開催時間は、22日=11時~18時、23日=11時~17時。映画上映は、22日=10時・14時、23日=10時で、各回上映後にトークイベントを行う。「お話し会」=22日18時30分~、ライブ=23日14時~、ワークショップ=30日9時30分~17時。
料金は、映画鑑賞=一般1,500円・中高大学生1,000円、ライブ=4,000円、映画鑑賞とライブ=4,500円、お話会=ドネーション形式、ワークショップ=5,000円。Mahora稲穂山のサイトで受け付ける。