東秩父村と県行政書士会が3月22日、空き家に関する村民からの相談対応のため協定を締結した。行政書士会が市町村と空き家対策の分野で協定を結ぶのは県内初。
村では空き家問題について相談できる専門家がなく、相談できないことで空き家が増えているという。空き家は2021年時点で村が把握しているだけでも106軒あり、うち倒壊の恐れのあるものは21軒もあった。
村は2022年度、行政書士による空き家問題だけではなく全般的な住民相談を含めた無料相談会を実施。今回の協定では相続や空き家に関する相談に県行政書士会に所属する行政書士がワンストップで応じ、必要に応じて税理士や不動産業者などの専門家に話をつなぐ。
締結式は村役場で行われ、足立理助村長と県行政書士会の関口隆夫会長が締結書を交わした。足立村長は「村では高齢化が進み、空き家対策は急務。協定の締結で対策を強化でき、問題解決へつながることを期待している」と話し、関口会長は「空家対策特別措置法の改正が予定されていることなどから、空き家所有者の負担が増えることが考えられる。この機会に多くの村民から相談してもらえれば」と呼びかける。