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秩父で秩父銘仙の「今」を伝えるイベント 講演や展示・販売も

秩父市役所で過去に行った伝統工芸士作品展

秩父市役所で過去に行った伝統工芸士作品展

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 秩父で11月4日~6日、秩父銘仙の「今」を伝えるために秩父の繊維事業者が一堂に会し、講演や展示・販売などのイベントを行う。

4月に瑞宝単光章の叙勲を受けた新井啓一さん

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 秩父銘仙は明治時代に秩父で始まった絹織物。無地や縞模様が庶民の着物で一般的だった時代に、銘仙は「ほぐし捺染(なっせん)」という染め方を取り入れたことで、華やかな色使いや大胆なデザインが庶民にも着られるようになり、大正から昭和初期にかけて全国的に人気となった。2013(平成25)年には国指定の伝統的工芸品となり、現在も生産を続けている。

 秩父の繊維事業者が秩父で一堂に会する機会は稀で、「Find Chichibu 秩父銘仙普及分科会」が秩父銘仙の展示販売会を企画し、秩父伝統工芸士会に話を持ちかけたことがきっかけ。同分科会は「秩父銘仙の製造・販売を今後も事業として継続していく手伝いができないものか」と考え、2019年から、地域の理解を得ながら地道に活動を続けている。

 11月4日は秩父神社(秩父市番場町)で「つながるシルク~2000年のときをこえて~」を開催。養蚕家、ファッションデザイナー、養蚕研究者が、それぞれの立場から「これからの秩父の絹文化」について講演を行う。

 登壇者は現在も秩父市影森で桑畑を持ち養蚕農家を続けている久米悠平さん、秩父銘仙を使った商品展開も行うファッションデザイナーの井深麗奈さん、現在も大学院で文化人類学の視点からシルクをテーマに人間・生物・科学技術の関係を研究している「TSUNAGU」理事の小澤茉莉さんの3人。リアル開催分は既に満席になっているが、ユーチューブでオンライン配信も予定する。開催時間は18時~20時。参加無料。

 11月5日・6日は秩父地域地場産業振興センター(宮側町)2階ロビーで、秩父銘仙の展示や販売を行う。4月に瑞宝単光章の叙勲を受けた新井啓一さんをはじめ、新井ヤスさん、浅見義之さん、寺内秀夫さん、逸見恭子さん、北村久美子さんら秩父銘仙伝統工芸士会の作品を展示する。

 そのほか、10月に「第69回秩父美術展」工芸部門で埼玉県知事賞を受賞した秩父織塾工房横山をはじめ、浅見織物工場、新啓織物、REINA IBUKA、彩機織(いろはとり)、ちちぶふとり工房、寺内織物、逸見織物、秩父銘仙万華鏡など秩父銘仙織元やファッションブランドなどによる反物や小物やファッションアイテムなどの販売や受注も予定する。開催時間は10時~17時。入場無料。先着100人に秩父銘仙柄紙袋を進呈する。

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