みそぽてと本舗(秩父市栃谷、TEL 0494-25-0030)が8月11日、敷地内に設置した冷凍自動販売機で「みそポテト」の無人販売を始めた。
秩父地域では、農作業の合間や小腹がすいた時に食べる「小昼飯(こぢゅうはん)」と呼ばれる郷土料理がいくつかあり、みそポテトもその一つ。一口大に切ってふかしたジャガイモに、小麦粉を水で溶いた衣をつけて油で揚げ、甘いみそだれをかけたもの。同社で製造しているみそポテトはスーパーや道の駅などでも一般販売しており、冷凍保存してある具材を油で揚げ、添付のタレをかけるだけで完成する。
冷凍自販機を導入したきっかけについて、社長の新井真さんは「自販機の需要がコロナ禍で増えている。以前より店に直接お越しいただくことが多かったが、当店は製造工場で、販売は行っていないため、わざわざ来てもらったのに申し訳ないという思いが強かった。自販機を設置してからは一定数の販売が確認でき、安心している」と話す。
「コロナ禍が広がり始めた際、販売店の営業自粛によって同社の土産用商品の売上は激減。 違う販路を検討した結果、今回の形となった。持続化補助金を活用して新たな取り組みとして始めることができた」とも。
「今後は自販機を利用して、秩父ならではの商品を販売していきたい。商品には保冷剤が入ってるので土産にも適している。自販機での販売を事業モデルとして、他の事業者にも当店での販売方法を発信できれば」と話す。
価格は、「みそポテト」1袋約14個入り=700円、そのほか、香味苑(久那)の「秩父ホルモン」(650円)も販売している。