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秩父の10カ所に「雨情枝垂」を植樹 野口雨情ゆかりの地に

植樹を企画した武内優さん(右)と音楽寺総代原島久さん(左)

植樹を企画した武内優さん(右)と音楽寺総代原島久さん(左)

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 「シャボン玉」「七つの子」「青い眼の人形」などの作詞で知られる童謡・民謡詩人の野口雨情(1882~1945)の生誕140周年を記念し、3月23日~25日、秩父地域の10カ所でシダレザクラ「雨情枝垂(ウジョウシダレ)」の植樹が行われた。

来年の春には花を咲かせる予定だという

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 今回の植樹では雨情の手がけた「ちちぶぶし」に登場する地域や雨情とゆかりのある秩父神社、秩父高校、羊山公園、札所23番音楽寺など計10カ所に苗を植樹した。

 雨情枝垂は栃木県宇都宮市鶴田町にある野口雨情が居住した邸に植えられていたシダレザクラで、雨情を記念して名付けられた品種。樹形は枝垂れ状で八重咲、中輪で淡紅の花色が特徴。

 植樹を企画したのは、野口雨情の研究を長年続けている秩父市在住の武内優さん(88)。武内さんによると、野口雨情は大正から昭和初期にかけ何度も秩父を訪れ、多くの作品を残したという。秩父商業学校(現在の秩父高校の前身)の校歌も野口雨情の手によるもの。

 武内さんは「雨情の足跡をたどるうち、『ちちぶぶし』という作品に出合った。全16編の作品中には秩父の自然や観光、秩父銘仙、セメント工場などの産業、秩父に住む人々の気質まで折り込まれている」と話す。「見事なまでに秩父の全容を紹介した名作だが、地元秩父でも今までほとんど知られていなかった。今回の植樹を通じて『ちちぶぶし』や雨情に新たな光が当てられれば」とも。

 今年植樹した雨情枝垂は、来年の春には花を咲かせる予定だという。

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