小鹿野町の有休農地を利用して栽培したエゴマを使った「荏胡麻(えごま)オイル」を2月18日、エゴマカンパニー(小鹿野町両神小森)が発売した。
エゴマカンパニーの太田誠さんは2017(平成29)年、小鹿野に移住し、小鹿野町地域おこし協力隊として活動。農地でありながら耕作されていない有休農地を活用し、エゴマ栽培を行ってきた。5年にわたり小鹿野町や秩父地域の人々の協力を経てエゴマ栽培を実践し、エゴマ油発売に至った。
太田さんは「充実したエゴマの実を収穫するためには土作りが大切。冬の時期から畑の手入れをし土の中の微生物が呼吸しやすい環境に整える。エゴマを植えていない時期にも畑仕事をしている」と話す。「エゴマ収穫後も実を枝から落とし、大小のゴミを取り除いた後に洗浄、乾燥、選別と手間をかけた作業が続き、想像以上の大変さだった」とも。
今回発売したのは、昨年5月に種をまき、12月までに収穫したエゴマを低温圧搾法で搾った純正のエゴマ油。
「エゴマ油に含まれる成分『オメガ3』は熱に弱いため、ドレッシングとして生のままサラダなどにかけて食べるのがお勧め。そのほかスープの風味付けに食前に加えるのも良い。まずは地元の人に知ってもらい、食べてほしい。秩父地域の農業振興の新たなきっかけになれれば」と意気込みを見せる。
内容量は110グラムで、価格は2,700円。両神農林産物直売所と「エゴマカンパニー」ホームページで、注文販売を中心に行う。なお、4月1日グランドオープン予定の「秩父じばさん商店」(秩父市宮側町)でも販売予定。