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舞妓風に支度した成人者を式典会場まで人力車でお練り 秩父初

式典会場の秩父宮記念市民会館に到着する山口さん

式典会場の秩父宮記念市民会館に到着する山口さん

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秩父市成人式が1月9日、秩父宮記念市民会館(秩父市熊木町)で行われ、ふじや衣裳店(中町)で舞妓(まいこ)さん風に仕度した成人者を式典会場まで人力車で送るお練りが行われた。

ふじや衣裳店舗前で親族と一緒に記念撮影

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 同店は1969(昭和44)年創業で、3代続く、婚礼、成人式、七五三の着物やドレスなどのレンタル、ヘアメーク、スタジオ撮影を営んでいる。昨年11月、「秩父で本格的な舞妓変身プラン」を始めた。

 舞妓風に仕度したのは秩父市吉田在住の山口叶夢(かなめ)さんで、職業は秩父消防署の消防士。同店で七五三の7歳の時に舞妓風に支度をして写真撮影したことがある。それからはテレビなどで見る「舞妓さん」に憧れ、成人式でも舞妓風の姿になりたいと思い、昨年年春ごろから店主の木崎裕子さんに相談し、いろいろ調べてもらったうえで実現した。

 木崎さんによると、当日の装いは舞妓風の着物、日本髪と髪飾り、特徴はだらり帯とぽっくり。白塗りは成人式なので少し控えめの仕度で式典に参加した。今年も新型コロナ感染症の影響で、出身中学校ごとに分かれて2部制、時間短縮、終了後はすぐに解散など制限のある式典開催となった。「成人者や多くの人に明るい話題を届け、着物文化や魅力を知ってもらいながら地域活性化につながるように式典会場まで人力車に乗ってみては」と山口さんに提案した。

 舞妓姿と人力車のコラボ企画となり、車夫は昨年11月に開業した「人力車花鳥風月~秩父~」の坂本典明さん。当日の衣装は全身黒色で車夫の正装姿で務めた。ふじや衣裳から式典会場の秩父宮記念市民会館まで約800メートルを20分ほどかけ、ゆっくりとした速度でお練りを行った。途中で通行人などから祝いの言葉をかけてもらった。

 無事に成人式を迎えられた山口さんは「憧れの舞妓さん風になれ、人力車にも乗れてうれしかった。夢がかなったのも、皆さんにおかげ。何よりも両親に感謝を伝えたい。『人の役に立ちたい』と消防士になり、目標は救急救命士になること」と話す。

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