秩父市阿保町の交差点近く、国道299沿いにあるリフロー電子(秩父市阿保町)で2年ぶりにイルミネーションが点灯された。クリスマスツリー、トナカイ、雪だるまなどのクリスマスにちなんだものや花火、お化け、フラミンゴ、四字熟語などのLEDがともっている。
このイルミネーションは社長の根岸弘さんが15年ほど前に始めたもので、「孫の喜ぶ顔が見たい」という思いから始めたが年々、飾りの数が増え、家族だけでなく地域の人たちも喜んでくれるのがうれしかったという。
イルミネーションの選定や製作・設置・補修は全て根岸さんが一人で行っている。同社は主に半導体のプリント基板を扱っており、業務でハンダ付けを行うこともあり、イルミネーションの大半は根岸さんが自作している。買ったものにはラップを使って防水処理をしたり、強風で飛ばないように補強したりする。
昨年根岸さんは大病を患い、緊急手術を受けた。「医師から1年ほどは安静にと言われたときには、もう二度とイルミネーションはやらないかなと思ったが『昨年はイルミネーションがともらず寂しかったから、また飾ってほしい』と地域の人からの要望があったことや、7人目の孫が生まれたこと、大病から復帰して生きているという感謝の気持ちを込めて2年ぶりにやることに決めた」という。
今年は例年より早い10月末頃に点灯し始め、現在も新しい飾りを製作中。年内に設置できるよう、準備を進めている。
「四字熟語が好きで、駑馬十駕(どばじゅうが)と鸞翔鳳集(らんしょうほうしゅう)という文字を飾っている。駑馬十駕は『努力すれば何とかなる』、鸞翔鳳集は『良い人集まれ』というような意味で、新年には謹賀新年の文字に変えたりする。町の人から『どういう意味?』と質問をよく受けるので、すぐに渡せるようにプリントしたものも準備してある」と根岸さんは笑顔を見せる。
「家族や世間の支えがあったからできた。元気なうちはイルミネーションをやって、できれれば来年も飾りたい」と話す。
イルミネーションは23時~24時頃に半分消し、残りは朝まで点灯する。期間は秩父の虚空蔵様がある1月13日頃まで。