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秩父の兎田ワイナリー、秩父産ブドウ「ちちぶ山ルビー」を使ったワイン発売

新酒ワインの「CHICHIBU ROSE 秩父収穫 ちちぶ山ルビー」

新酒ワインの「CHICHIBU ROSE 秩父収穫 ちちぶ山ルビー」

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 秩父の「兎田ワイナリー」(秩父市下吉田、TEL 0494-26-7173)は12月上旬、ワイン新商品「CHICHIBU ROSE(チチブロゼ)秩父収穫ちちぶ山ルビー」を発売した。

兎田ワイナリー社長の深田和彦さん

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 社長の深田和彦さんは30ほど年前から酒販店を営みながら、委託醸造で秩父産ブドウを材料にしてワインを造り続けてきた。国産ワインコンクールで銀賞、銅賞、部門賞を受賞したことをきっかけに、秩父産ブドウの可能性を感じ、2015(平成27)年、同ワイナリーを設立した。

 自社畑のブドウと秩父の農家のブドウから「秩父生まれ、秩父育ちの、秩父産ワイン」にこだわり、約2ヘクタールの自社畑には、ワイナリー設立前に社員と植樹したメルロー、シャルドネ、マスカット・ベリーA、甲斐ブランなど多種類のブドウを植えている。木と木の間の草取りなどの手入れは「障がい者自立支援さくらファーム」の入所者6人が行っている。

 同社では近隣の蒸留酒製造所のウイスキーを熟成した後のたるでワイン熟成を行う「ウイスキーフィニッシュ」ワインや、 福島県二本松市の「ふくしま農園の夢ワイン」とコラボした「兎夢 Yume」、秩父市と下田市の連携プロジェクト「海中熟成ワイン」など、さまざまな取り組みをしている。天候不順で売り物にならなかった秩父産の数種類のフルーツをミックスした「フルーツワイン」は「にっぽんの宝物JAPAN大会2020-2021 SDGs部門」で準グランプリを受賞した。

 今回発売したワインの材料「ちちぶ山ルビー」は、秩父地域限定のブドウ品種で栽培が難しく、収穫時期も短く生産量が少ない高級品種。楕円形で鮮紅色の粒が特徴で、甘みが強く種が無いため、皮ごと食べられるのが特徴。

 「ちちぶ山ルビーはとても人気のある品種で、秩父ブドウ組合連絡協議会や農家の協力を得てワイン用に少しずつ集め、醸造家の前野紗希さんが若手女性ならではの感性を生かしてワインをプロデュースした。華やかな香りでフルーティーな甘口タイプで、ラベルはロゼワインと同じピンクを採用し、秩父銘仙の『矢文に雪洞』の柄を使った」という。

 「昨年は天候が悪く、生産量が少なかったが今年はその倍のブドウが入荷し、倍量の仕込みをした。特に今年の『ちちぶ山ルビー』は良いものがたくさん入ってきた。昨年も同品種でワインを作ったが生産量が少なかったため、今年が1回目の新酒発表となった。秩父地域に根付いたワイン造りが最も大きなテーマであり、大切にしているコンセプト」と深田さんは話す。

 兎田ワイナリーより徒歩3分の場所にある直売所で各種ワインを販売しており、直売所併設の「釜の上農園村レストラン」で食事と一緒にワインを飲むことができる。

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