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秩父でジオパーク巡回展 岩石から地球の歴史に触れる

秩父市地場産業センターで行われているジオパーク巡回展「地球時間の旅」

秩父市地場産業センターで行われているジオパーク巡回展「地球時間の旅」

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 ジオパーク巡回展「地球時間の旅」が11月18日、秩父市地場産業センター(秩父市宮側町)の2階展示場で始まった。主催は糸魚川ジオパーク協議会とフォッサマグナミュージアム。

右側のかんらん岩を顕微鏡で覗くと左側の写真の様に見える

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 同展は昨年3月の糸魚川開催を皮切りに、全国約30カ所を巡回している。全国のジオパークから集めた珍しい石や景色を通し、「身近にある地球スケールの物語」を紹介する。展示は「ツクル・ツナガル・ツタエル」をテーマに構成。普段の風景や食文化など、さまざまなものが「実は何億年、何千万年にも及ぶ地球の歴史と深く関わっていること」を紹介する。

 石が生み出すアートとして、長瀞の岩畳を形作る結晶片岩の展示をはじめとし、かんらん岩の顕微鏡写真では「肉眼では捉えにくい多様な色」で岩が構成されていることを確認できる。秩父まるごとジオパーク推進協議会事務局の持田あゆみさんは「巡回展示なので、秩父地域だけでなく日本全国の岩石や風景写真のパネルを展示している。ジオパークの面白さは、私たちの普段の営みが大地とつながっているところ」と話す。

 持田さんは展示物の一つ「ムラヤマホタテの化石」について、「このホタテは秩父郡で見つかったもので、日本列島誕生の時代のホタテ。秩父で発見されたことで、かつてこの地域が海だったことが分かる」と説明する。会場では身近な製品と、その原料鉱物のつながりを学べる「発見ボックス」も展示。電池や靴下などの日用品と鉱物の実物を並べ、引き出しを開けながら理解を促す。

 「秩父地域は日本列島を作る地質現象が全て見られる場所。明治時代から学者が訪れ、『地質学発祥の地』ともいわれている。全国の石や景色を見比べられる巡回展は貴重。小規模な展示ではあるが、暮らしが大地とつながっていることを感じてもらえれば。期間中には秩父夜祭も開催されるので、ぜひ多くの人に見てもらいたい」と持田さんは来場を呼びかける。

 開館時間は10時~17時。入場無料。12月7日まで。

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