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上長瀞駅前で「秋の竹瀞物語」初開催 地域の挑戦を形に花火打ち上げも

実行委員長は地域ブランド「WITH RIVER」を展開する清水さん

実行委員長は地域ブランド「WITH RIVER」を展開する清水さん

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 秋祭り「秋の竹瀞物語」が10月26日、秩父鉄道の上長瀞駅前で行われる。上長瀞駅周辺で初となる秋祭りで、地域の事業者や住民が協力して準備を進めている。主催は「はつらつ長瀞商店会」。

会場の中心に特設する櫓のイメージモデル

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 同商店会は以前、長瀞駅周辺の商店が中心だったが、事業者の減少や世代交代をきっかけに町全体を対象に拡大した。祭りの実行委員長は地域ブランド「WITH RIVER」を展開する清水勇多さんが務める。

 清水さんは昨年9月、上長瀞駅の無人駅活用拠点「瀞場TOROBA(とろば)」の運営をスタートし、人が集まる場づくりにも取り組んでいる。定例会で「上長瀞駅前で盆踊りをしたい」と清水さんが提案したことをきっかけに、メンバーの賛同を得て祭りの開催が決まった。

 祭りでは、町の課題でもある竹の利活用を取り入れる。川沿いの景観維持を目的に定期的に間伐している竹を使い、「かくれんぼ建築設計室」(長瀞町本野上)が設計した櫓(やぐら)を会場の中心に特設。櫓に使う6メートルほどの青竹は葉を残したまま使うため、当日の朝に切り出す予定。櫓の間には竹明かりを並べ、17時に点灯して幻想的な風景を演出するという。

 毎週火曜には地域の大人や子どもが集まり、秩父音頭の練習や装飾づくりを進めている。秩父音頭の指導役は地域の「先輩」たちが担当。当日は櫓を囲み、長瀞宝藤会の秩父屋台ばやしに合わせて、17時から参加者と共に流し踊りを行う。

 「長瀞渓谷バーベキュー」の堀口登さんは「みんなで乾杯したい」と自らビールやソフトドリンクを用意し、18時から200人以上での乾杯イベントを企画。続く18時30分からは、来場者がその場で思いを叫ぶ「世代別主張大会」を行う。その他、地域内の飲食店5店と体験ブース4店が並び、竹のシャボン玉や竹明かり、万華鏡、キャンドル作りなどの体験も行う。

 祭りの最後には5分間、河原から花火を打ち上げる。清水さんが「川辺で花火を上げたい」と構想していた企画で、「船玉祭り」で川から花火を上げている事例を参考にした。清水さんは「花火は皆ができないと思っていたが、河原の使用申請などの手続きを経て実現できた。調べたり相談したりすることで、少しずつ地域の挑戦が形になっていく」と話す。

 祭りの翌週には「月の石もみじ公園」(長瀞)のライトアップも始まる。「この祭りが秋の長瀞を彩る季節の幕開けになれば。秋祭りとして今後も続けていき、地域の人がやりたいことを形にしていく場にしたい。上長瀞の緩やかな時間を楽しんでほしい」と清水さんは呼びかける。

 開催時間は17時~20時。

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