
秩父カボスの生産技術と品質を競う「第2回かぼす共進会」が9月24日、秩父農林振興センター(秩父市日野田)で行われた。主催は埼玉県西北部特産協会。
形状は丸く、10個のサイズがそろっていて、傷のないカボスはポイントが高い
秩父カボスの特質を明確化し、生産技術や品質を高めることで秩父地域のカボスの振興と発展に寄与することを目的に昨年から活動している同会。今年はJAちちぶカボス部会に所属する35戸の生産者のうち11戸が参加し、カボス10個を1セットずつ出品した。
カボスは形が丸く、重みがあり、色が濃い緑色のものがおいしいとされている。同会では同振興センター職員や特産協会員、JAちちぶの職員ら6人が審査員を務め、「外見」「重さ」「径(直径)」「搾汁率」「糖度」などの項目で評価した。
審査の結果、全ての審査項目で高い評価を得た小鹿野町の播磨和夫さんが最高位の「秩父農林振興センター所長賞」を受賞。その他、秩父市長賞=若林孝二郎さん(秩父市)、小鹿野町長賞=山口辰雄さん、埼玉県西北部特産協会長賞=新井瞭寿さん、ちちぶ農業協同組合長賞=新井義久さん、奨励賞=出浦定市さん(以上、秩父市吉田)。
同会の山口辰雄部会長は「今年は降雨量が少なく猛暑の影響で生育状況が不安だった。小ぶりではあるものの、糖度が高くおいしいカボスが出荷できている。日本最大の生産地である大分県の生産量には及ばないが、秩父地域は東関東最大の栽培量を誇るカボスの生産地」と話す。「秩父カボスは皮が厚いのが特徴。皮にはリモネンという香り成分が豊富に含まれているため、搾ったときの香りが強い。クエン酸、ビタミンCなどの栄養成分を豊富に含む、香り豊かな果実として、秩父カボスの魅力を広くアピールしていきたい」とも。
秩父カボスはスーパーマーケット「ベルク」や秩父郡市内の道の駅、JAちちぶの直売所などで取り扱う。販売は12月ごろまで。