
横瀬町の寺坂棚田で白い彼岸花(リコリス)が咲き始め、間もなく見頃を迎える。9月28日には同所で「彼岸花まつり」を行う。
同所には約200万球の彼岸花が植えられており、稲刈り後の稲架(はさ)がけと並ぶ秋の景観を形づくっている。白とピンクのリコリスは観賞用として後から植えられたもので、横瀬町寺坂棚田保存会などが少しずつ増やしてきた。彼岸花とは咲く順序が異なり、リコリスが咲き終わる頃に赤い彼岸花が続く。
今年は保存会が9月10日までに草刈りを呼びかけ、棚田を所有・管理する人たちがあぜや田の周囲の草を刈り取った。草に覆われると彼岸花が育たなくなるための作業で、草刈りによって日が差し込み、彼岸花がしっかりと伸びる環境が整う。
横瀬町振興課の平匡史さんは「雨が降ったり、涼しくなったりしたことで、リコリスの花がここ2~3日で急に増えてきた。彼岸花まつりの頃に彼岸花が見頃を迎えてくれたら」と期待する。
「彼岸花まつり」の開催時間は10時~15時ごろ。会場では棚田で採れた農産物の直売や赤飯の販売、地元団体による演奏会も予定する。入場無料。