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秩父の人力車「花鳥風月」、長瀞エリアで限定運行 桜の見どころ巡る

人力車から電車に手を振ることも

人力車から電車に手を振ることも

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 秩父駅周辺で営業する人力車「花鳥風月~秩父~」が4月2日から、桜の季節に合わせて長瀞エリアで期間限定の運行を始める。出発地点は上長瀞駅で、桜の見どころを巡るルートなどを案内する。長瀞での本格的な人力車運行は今回が初めて。今後の継続運行も見据え、試験的な取り組みとして行う。

(右から)花鳥風月の坂本さんとWITH RIVERの清水さん

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 車夫は秩父で唯一の人力車を運営する「花鳥風月~秩父~」の坂本典明さんと、沼沢明俊さん。

 2021年12月から坂本さんは秩父地域で人力車を運行しており、観光客にまちの歴史や文化を伝えてきた。秩父市の「まち歩きガイド養成講座」では歴史コースの講師も務めている。坂本さんは「以前から、いつか長瀞でも人力車を走らせてみたいと考えていた」と振り返る。

 人力車は出発・保管する場所が必要なため地域の理解や協力が重要だという。上長瀞駅近くでそば店「もみの木」の若林博文さんに相談したところ、上長瀞駅で地域活動を行う「WITH RIVER」の清水勇多さん、民宿とそば店「勉強屋」の堀口登さんらを紹介され、秩父鉄道の協力も得て運行実現への道が開けた。

 人力車の運行ルートは長瀞の桜を楽しむことを軸に構成しており、15分~120分以上、幅広く用意する。上長瀞駅近くから桜並木が続く「南桜通り」や荒川に架かるれんが造りの「荒川橋梁(きょうりょう)」、しだれ桜が咲く「法善寺」秩父三社の一つ「宝登山神社」などを訪れ、渋沢栄一にまつわる話や文人たちの記念碑、自然の博物館や地元店の紹介も交えながら案内する。

 坂本さんは「上長瀞を盛り上げたいという地元の方々の強い思いがあることは以前から知っていたが、準備を進める上でより強く思いを感じた。自分も力になれたら」、清水さんは「川沿いや荒川橋梁のたもとの竹林など、上長瀞エリアには特別な空気感がある。人力車を通してその魅力が伝われば」と、それぞれ話す。

 乗客は1人でも利用可能で、2人乗りの半額料金で案内している。坂本さんは「人力車は高い位置から桜を見渡せる特別な乗り物。風を感じながらの移動は人力車ならではの魅力があるので、初めての方にも楽しんでもらえたら」と呼びかける。「4月5日には『川と桜とワインと本』というイベントも予定されており、ワインを片手に人力車に乗ってもらうのもお勧め。そういう楽しみ方もあることを知ってもらえたら」とも。

 料金はコースにより異なり、15分コース=1人2,000円~(15分コース2人=4,000円~)。膝の上に抱えられれば未就学児は無料で乗車できる。体重制限は250キロ。予約はサイトと電話で受け付ける。長瀞地域での営業は13日までで、8日は休業。

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