
ピアノカフェ「Good Audience(グッドオーディエンス)」(秩父市本町)が秩父神社から徒歩4分ほどの場所にオープンして、3月28日で1カ月がたった。
カフェメニューの提供とピアノステージの貸し出しを行い、有料で自由にピアノが弾ける。同じ建物の2階にあるカラオケ店「歌の仲間」と同様、「読書クラブ」が経営する。
昨年5月31日まで、同所は書店として営業していた。社長の橋立雅明さんは「書店を廃業した後の活用方法を考え、上階にあるカラオケ店との親和性も考え、飲食業に挑戦することを決めた。ただの飲食店ではなく、これまでになかったコンセプトの店にしたかった。ストリートピアノが話題になっていたことから、『民間版のストリートピアノを提供できる場を作ろう』と思い、カフェを開いた」と話す。
店内にはグランドピアノを設置し、平日=5分400円~、土曜・日曜・祝日=5分500円~でピアノが弾ける。「カフェでもあり、発表会の場でもあるため、安心して演奏できる環境を整えた。カフェ利用のお客さまからチャージを頂かない代わりに、演奏を妨げないよう一定のマナーを求めている」と橋立さんは話す。「ピアノ利用は演奏のレベルを問わないが、演奏に対する投げ銭などは禁止。純粋に演奏を楽しんでほしい」とも。
カフェメニューは「トースト」(500円)、「ミートソースパスタ」(850円)などの軽食を中心に提供する。店内には多くの絵画を飾り、アート空間としての一面も持たせる。「秩父のような土地では、ライブハウスや美術館に行く機会が限られている。地方に住むことが不利にならないよう、都市との情報格差を少しでも減らしたいという思いがある」と橋立さんは話す。
「2階のカラオケ『歌の仲間』もオープンして10周年を迎えた。新たな挑戦となる当店で、まだ名の知れない人が弾き始めて、いつか有名になるきっかけになれば。当店で演奏することに憧れるような場所になれれば」と期待を込める。
営業時間は10時30分~19時30分(ラストオーダー)。