秩父市、西武リアルティソリューションズ、日本大学芸術学部が産官学で連携し、6月に「秩父文学祭」を秩父宮記念市民会館(秩父市熊木町)で初めて開催する。これに向けて2月1日、「77分で読める短編小説」の一般公募を始めた。
秩父の観光資源を活用し「秩父に来る理由の付加」として企画したもので、秩父で令和の文豪を発掘するため「秩父短編文学賞」を設立した。同イベント事務局の伊藤侑さんは「これまで秩父への来訪が他の世代に比べるとやや少ない若年層をターゲットとした、秩父ならではのコンテンツが必要だと考えた。池袋駅から西武秩父駅まで西武鉄道の特急『ラビュー』でおおおよそ77分。その距離感を『文学』という新たな切り口で発信して、秩父の魅力を伝えていきたい」と話す。
一次審査は、日本大学芸術学部文芸学科の学生が担当。最終選考の審査員長は、作家の林真理子さんが務める。林さんは「77分で完結する文章というのはかなり難しいと思うので、どうか推敲(すいこう)を重ねてほしい。皆さんの作品が読めるのをとても楽しみにしている」と応募者にエールを送る。
6月22日に同館で受賞作品の表彰と朗読会を実施。大賞作品を舞台俳優・作家として活躍する梅津瑞樹さんが朗読する。同イベントの観覧チケットの発売は3月を予定。応募締め切りは3月31日。