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秩父三大氷柱の一つ・小鹿野町「尾ノ内渓谷氷柱」 今年も開園へ

吊り橋の奥には繊細な氷の世界も

吊り橋の奥には繊細な氷の世界も

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 秩父三大氷柱の一つ、「尾ノ内(おのうち)渓谷氷柱(ひょうちゅう)」(小鹿野町河原沢)が1月12日に開園する。同所は毎年1~2万人の観光客が訪れ、今年で17年目となる。

周辺に張り巡らせたホースから散水し、氷柱をつくる

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 奥秩父山地にある標高1723メートルの両神山を源流とする尾ノ内渓谷は、冬季は昼間の日照時間は2時間ほどで、夜間はマイナス10度ほどまで下がる。この条件を利用して上流からホースで水を引き、霧状に散水して凍らせて氷柱を手作りしている。

 運営の大部分は、地域住民が主体となっている。尾ノ内渓谷氷柱実行委員会を中心として、ホースの保守保全や交通整理などを行う「作業部隊」、温かい郷土料理を販売する売店部門、作業部隊の賄いなどを作る「レディース部隊」が各役割を担う。会期中は、たらし焼き(200円)、すいとん(400円)などを販売する。

 元々、2007(平成19)年12月に当時の西秩父商工会青年部三田川支部の部員が夜間に止め忘れたホースの水が翌朝に凍っていたことから着想を得て、2年後にプロジェクトを発足。翌年には入園の有料化とライトアップを始めた。次第に地域外の協力者も増え、2021年には法人化している。

 同委員会会長の北孝行さんは「今年の氷柱の出来栄えは昨年より期待できる」と話す。取り組みが始まった当初は60代だった北さんも82歳となる。5年ほど前からは毎日の朝と夕方に、渓谷の奥にあるホースの水圧を調整する作業を70代の委員長に引き継いでいる。

 昨年の大みそかから今年の元旦にかけては、初となる「年越しライトアップ」も試みた。「自然相手のことなので気候により氷柱が育たなくなるのは仕方ない。来てくれたお客さまに楽しんでもらえるよう、ツリーハウスや遊歩道の整備も計画している。工事も、ライトアップも、何でも自分たちでやってしまうのが尾ノ内。実現できる仲間がいる」と北さんは話す。

 開催時間は8時~16時(ライトアップ開催日は20時まで)。入園時に、環境整備協力金として中学生以上は500円が必要(障害者割引あり)。駐車場無料(50台)。ライトアップは、1月25日~2月8日の土曜・日曜限定で、日没から20時まで行う。2月24日まで。

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