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秩父市役所近くに「ちちぶコーヒー」 秩父イメージのブレンドやちちぶ割も

店内の壁には秩父地域の地図

店内の壁には秩父地域の地図

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 コーヒースタンド「ちちぶコーヒー Roast & Research(ロースト・アンド・リサーチ)」(秩父市熊木町)が8月8日にオープンした。コーヒーをテイクアウト販売するほか、店内で焙煎(ばいせん)したコーヒー豆を扱う。

秩父郡市に住む人や働く人、秩父が好きな人には「本日のコーヒー」を50円引きに

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 店主の福田歩惟さんは秩父市出身。大学院博士課程中退後、都内で出版関係の仕事をしていた。2017(平成29)年に夫の健吾さんと共に埼玉県新座市に移住してからは、両親が経営する秩父の旅館「御宿 竹取物語」(荒川上田野)の仕事も手伝っていた。

 福田さんは「実家の旅館を手伝ううちに秩父地域の課題に気付かされ、コーヒーで課題を解決できないかと考えた」と開店のきっかけを話す。昨年3月には、CQI(コーヒー品質協会・Coffee Quality Institute)が認定するコーヒー鑑定士の資格の一つである「Qアラビカグレーダー」を取得。開業に合わせ夫婦で今年から秩父市に移住し、同店を開いた。

 開店当日は地域住民や地域内コーヒー店から贈られた花輪が店頭に並び、地元住民らも祝いに駆けつけ、コーヒーを楽しんだ。来店した秩父市在住の大島さんは「自分も秩父に移住してきたので、元々東京で働いた人たちが秩父で新しい店を開くのは素晴らしいし、応援したい」と話す。

 「地域に根ざした店」を目指し看板メニューとして秩父地域1市4町(秩父市・長瀞町・横瀬町・小鹿野町・皆野町)の名を冠した「CHICHIBU」「NAGATORO」「YOKOZE」「OGANO」「MINANO」のオリジナルブレンドを販売。それぞれの地域をイメージして豆を選んで焙煎しており、YOKOZEが一番浅いりでNAGATORO、CHICHIBU、MINANO、OGANOの順に深いりになっている。「例えばNAGATOROは長瀞の桜並木をイメージして、チェリーのような風味を感じるようにしている」と福田さんは話す。「5つのブレンドは、よくあるプレミックス(混合焙煎)ではなく、一つ一つの豆の個性に合わせて焙煎のデザインを変更しているので、完成するまで寝ずの焙煎が続いた」とも。これらのブレンドは、それぞれ数量限定で試飲もできる。

 福田さんは「秩父市内にはコーヒースタンドが少なく、豆を販売している店も多くはないので、『こんな店を待っていた』と喜びの声をもらい、うれしかった。まずは地元の人に気軽に利用してもらえる店にしたい。祭りや秩父の素材ともコラボした商品開発も、いつかはしていきたいし、ゆくゆくは沿線や都内で『ちちぶコーヒー』を展開していきたい」と意気込みを見せる。

 「来店しやすくなるよう」にと「ちちぶ割」も設ける。秩父郡市に住む人や働く人、「秩父地域が大好きな人」には「本日のコーヒー」を50円引きにする。同店隣にあるスイーツ店「パティスリーイシノ」の商品の持ち込みも可能。

 営業時間は、月曜・木曜・金曜=7時30分~10時と12時~16時(16時~18時はコーヒー豆の販売のみ)、土曜・日曜・祝日=10時~17時。火曜・水曜定休。

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