秩父の「ジェラテリアHANA(ハナ)」(秩父市定峰)が、「ジェラート専門店が本気で作るサンデー」をコンセプトにした正月限定商品「ファンタスティックサンデー」を来年1月1日から期間限定で提供する。同店は2008(平成20)年7月に開業し、サンデーを商品化するのは19年目にして今回が初めて。
ジェラート専門店が本気で作るサンデー「ファンタスティックサンデー」詳細
同店では常時12種類のジェラートを用意し、6種類を定番、残りを季節や地域性を意識したフレーバーとして展開している。今回のサンデーは、定番ジェラートの「フレッシュミルク」とヘーゼルナッツ入りのチョコレートフレーバー「バチョ」を使い、キウイ、イチゴ、オレンジを添える。ラテマキアート味とミルクチョコ味の2種類のスティックチョコレートをアクセントとして加えた。さらに、開業当初に提供していた自家製ガトーショコラを約10年ぶりに復活させ、皿の底とトッピングに使っている。数量限定で、価格は1,100円。
オーナーシェフの小林洋久さんは東京都板橋区出身。アイルランドで約3年の調理経験を通じてデザートとしてのアイスクリームに関心を持ち、帰国後約10年にわたりジェラート作りを学び、同店を開業した。
これまでに考案したレシピは80種類を超える。原料の牛乳には、低温殺菌したノンホモ牛乳を使っている。ノンホモ牛乳は脂肪分を均一化しておらず、上部にクリーム分が浮くのが特徴で、牛乳本来の風味が残りやすいとされる。加糖にはテンサイ(ビート)由来のグラニュー糖を使い、全てのジェラートのベースとしている。
小林さんは「乳製品は好きだが、牛乳で作ったミルクアイスを、なかなかおいしいと思えなかった。自分でレシピを考え始めてから、低温殺菌のノンホモ牛乳で作ったアイスを食べたときに初めておいしいと感じた。メニューで差別化するのは簡単ではないからこそ、おいしいジェラート作りのために良い材料を選んでいる」と話す。
ホールマネジャーの井隝美樹さんは「正月に来店してもらう理由になるようなメニューをスタッフみんなで考えた。小林さんのジェラートは、甘さがしつこくなく食べやすいと感じる。このサンデーをきっかけに、ソバの実を使ったジェラートなど他のものも食べてみてほしい」と話す。
小林さんは「冬は空気が乾いていて、喉も渇くしアイスがおいしく食べられる季節。店は標高450メートルほどの山の中にあり、市街地より気温が1~2度低い。店内ではまきストーブを使い、まきの燃える匂いがしたり、街なかでは味わえない感覚があったりする。アイスを食べるだけでなく、景色や空気も含めて、ゆっくりとした時間を楽しんでもらえたら」と呼びかける。
営業時間は8時~17時。木曜・金曜定休。(1月1日・2日は営業、6日・7日は振替休業)。提供は1月14日まで。