食べる 暮らす・働く

秩父の洋菓子店「スプーン」が10周年

店主の吉田さん(写真中央)とスタッフ

店主の吉田さん(写真中央)とスタッフ

  • 0

  •  

 秩父駅から徒歩6分の場所にある「小さな洋菓子店Spoon(スプーン)」(秩父市本町、TEL 0494-26-7758)が12月19日で10周年を迎えた。

イチゴを使ったケーキは今年は12月19日に販売し始めた

[広告]

 同店は2015(平成27)年に開業。店主の吉田千紘さんは19歳から都内のレストランなどで洋菓子作りに携わり、1年間フランスに渡って現地のパティスリーで働いた経験を持つ。帰国後に秩父での出店を決意し、現在の場所に店を構えた。

 店では秩父産の果物を使ったケーキや焼き菓子を中心に販売。フランス菓子の製法をベースにしながら、地域の食材を取り入れた商品作りを続けてきた。吉田さんは「本場の味をそのまま再現するのではなく、秩父で親しまれる菓子を作りたい」と話す。

 これまでの営業で印象に残っている出来事として、店のテラス席でケーキに「結婚してください」というメッセージプレートを添えてプロポーズした男性客がいたことを挙げる。プロポーズは成功し、その後も記念日ごとに来店が続いているという。

 10周年を記念し、12月13日・14日には記念イベントを開催。公開から10周年を迎えた秩父・横瀬を舞台とするアニメ映画「心が叫びたがってるんだ」とコラボレーションしたイチローズモルトのウイスキーを使ったチョコレートムースを販売した。記念缶バッジや保冷バッグ、バンダナ、マスキングテープなどのオリジナルグッズも制作した。期間中、普段は厨房で作業することが多い吉田さんが店頭に立ち、来店客と直接言葉を交わす時間を設けた。

 吉田さんは「普段はお客さまと話す機会が少ないが、直接声を掛けてもらい励みになる言葉を多くもらった」と振り返る。当日は多くの人が節目を祝おうと来店し、用意したケーキは午後に入る頃には全て完売した。

 今後については、「カフェ営業やイベント出店、雑貨販売、農業など関心のある分野は多いものの、まずは洋菓子店としての経営をしっかりと固めていきたい。お客さまがいてこそ今がある。これからも思い出や気持ちを共有しながら、地域に根付く店を続けたい」と話す。

 営業時間は11時~18時。月曜~水曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース