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秩父夜祭に延べ24万8000人 6基の山車が団子坂駆け上がる

本町屋台が御旅所に到着して6基の山車がそろい、冬の夜空に花火が上がっていた

本町屋台が御旅所に到着して6基の山車がそろい、冬の夜空に花火が上がっていた

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 秩父神社(秩父市番場町)の例大祭「秩父夜祭」が12月3日に大祭を迎え、6基の屋台・笠鉾(かさぼこ)が秩父市街地を巡行した。秩父市によると、今年の人出は、2日=2万8000人、3日=22万人、計24万8000人となった。日中は気温が13度まで上がり、夜は時間の経過とともに冷え込んだが、22時を過ぎても6度前後と比較的過ごしやすい気候となった。

提灯の灯る山車と冬空に浮かぶ花火に、観客たちは歓声をあげていた

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 3日の大祭では、朝から市街地各所で曳(ひ)き回しが行われ、山車は休憩を挟みながら巡行を進めた。18時過ぎには御神幸行列(ごしんこうぎょうれつ)が秩父神社を出発し、夜祭の終着点となる御旅所(おたびしょ)へ向かった。

 19時10分、秩父鉄道の列車通過を待って踏切を渡り、行列が団子坂に差しかかった。19時15分には先頭が御旅所に到着し、観客が見守る中、19時20分には「わっしょい」の掛け声とともにみこしが上がった。19時24分には2頭の御神馬(ごしんめ)が団子坂を駆け上がり、大きな歓声が上がった。

 19時30分、本部での清野和彦秩父市長のあいさつの後、花火大会が始まった。19時38分のワイドスターマインを皮切りに、冬の夜空を彩る花火が打ち上げられた。

 傾斜角25度の団子坂を山車が駆け上がる様子は夜祭の見どころの一つ。今年も6基の山車が順に坂を上がった。最初の中近笠鉾はベルの「カンカン」という音に合わせ引き手たちが力を込め、複数回に分けて坂を上り、20時21分に上り切った。続く下郷笠鉾は「わっしょい」の掛け声に合わせ、じわじわと引き上げていき、20時47分に坂上へ到達した。

 宮地屋台は拍子木に合わせて「はやし子」が「ホーリャイ」と声を上げ、引き手を鼓舞しながらギシギシと車輪を鳴らし、21時9分に上り切った。上町屋台は女性の引き手を中心に観客に掛け声を呼びかけ、坂下から一気に駆け上がり、21時21分に坂を上り切った。

 中町屋台は坂下から駆け上がり中腹でいったん止まった。花火が上がる中、「せーの」の掛け声で2回に分けて21時38分に到達した。本町屋台は笛で音頭を取り、「ホーリャイ」「わっしょい」の掛け声に合わせながら、花火大会最後のスターマインに向かう形で坂を登り、21時52分に上り切った。

 6基の屋台・笠鉾が坂上にそろう中で最後の花火が打ち上げられ、21時57分に花火大会が終了した。今年は計4111発の花火が冬の夜空を彩った。

 その後、本町屋台が何度か方向転換を行いながら位置を調整し、22時15分には6基全てが御旅所前の所定の位置に整列した。整列後は御旅所で各屋台による曳き踊りが奉納され、観客が間近で山車や演目を楽しむ姿が見られた。

 屋台・笠鉾はその後、各町会へ向けて順次出発し、4日明け方までに、それぞれの町に帰っていった。

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