秩父の「矢尾百貨店」(秩父市上町)が12月1日、期間限定で「THE ALFEE百貨店」として営業を始めた。看板も「THE ALFEE百貨店」の表示に変わった。
同店はリニューアルを進めており、10月に「セリア」が出店し、11月28日には近くにあった「ベスト電器ヤオ秩父店」が同館1階・3階に「ヤマダファミリーショップ ヤオ秩父店」として移転オープンした。そうした館内整備が続く中、期間限定で館全体を使ってロックバンド「THE ALFEE」との連携企画を繰り広げる。
同バンドはデビュー50周年を記念し、巡回企画「THE ALFEE’S LEGACY~50年の足跡~」を昨年から、全国12会場で行ってきた。「祭り」をテーマにした企画であることに加え、ベースの櫻井賢さんの実家があり、「秩父夜祭」も行う秩父で締めくくろうと、「~51年目の冬祭り~」として秩父限定の展示を加えて開催している。
会場には、デビュー期からの写真パネルをはじめ、活動の歩みをたどる展示を行う。下敷きやタオル、バンダナ、チョーカー、エアクッションなど歴代のライブグッズもディスプレー。活動の変遷をまとめた資料として、デビューから8月3日までに行った全コンサート会場の一覧を、縦約2メートル、横約3.5メートルの大型パネルにまとめて紹介する。
衣装や楽器も展示し、メンバーがステージで実際に使った品を近くで見られるようにする。会場では50周年ライブ映像も流しており、スクリーンの前で体を揺らしてリズムを取りながら鑑賞するファンの姿も見られる。メンバー3人が掛け合いで解説する有料(1,100円)の音声ガイドも用意しており、約30分の案内で活動の裏話を交えながら展示を見て回ることができる。
秩父限定のコーナーとして、櫻井さんにゆかりのある品を紹介するコーナーを設けた。野球チーム「代々木デビルズ」のユニホームや、誕生日に他メンバーから贈られた櫻井さんの顔をあしらったアロハシャツ、F1車を模したベース、秩父鉄道で車掌を務めた際のパネルなどを並べるほか、秩父市の観光大使を務める櫻井さんの名刺も展示する。
売店やフォトスポットも設け、秩父のイメージキャラクター「ポテくまくん」とのコラボTシャツや矢尾百貨店とコラボしたエコバッグなども販売。昨年発売された「THE ALFEE トリビュート・アルバム 五十年祭」のジャケット写真に使われた造形物は、秩父仕様に装飾して展示している。ポテくまくんやぷめるちゃん、秩父鉄道のパレオくん・パレナちゃんのほか、秩父札所や豚みそ、酒瓶、ちょうちんなど地域ゆかりのモチーフを加え、秩父の要素をちりばめたフォトスポットになっている。
実行委員会の浅井博司さんは「展示をきっかけに『催事場だけでなく矢尾百貨店をジャックしよう』となり、メンバーの館内放送も用意した。話が秩父市や鉄道会社へ広がり、ポテくまくんとのコラボ、秩父夜祭を見に来るツアーなど、街を挙げての企画になった」と話す。矢尾百貨店催事担当の若林富夫さんは「館内放送では3人の声が流れる。展示会場は音楽やライブ映像を流しているので、放送を聞きやすい他のフロアで、買い物と一緒に楽しんでもらえれば」と話す。
1階食品フロアには、櫻井さんの実家「櫻井太傳治商店」が期間限定で出店し、地元酒を使ったオリジナル商品などを販売している。数量限定で、オリジナルデザインの紙袋も用意する。
開催時間は10時~19時(3日は20時まで、最終日は17時まで)、入場料は1,000円(高校生以下無料)。展示は今月7日まで、THE ALFEE百貨店は同15日まで。