長瀞七草寺の一つ、長瀞五大院・不動寺(長瀞町長瀞)で現在、クリーム色の曼珠沙華(まんじゅしゃげ)が見頃を迎えている。
長瀞町内の7つの寺には、それぞれ「秋の七草」が1種類ずつ植えられており、毎年、今頃の季節になると、その花を楽しもうと、多くの観光客やハイカーが訪れる。そのうち宝登山の麓にある長瀞五大院・不動寺は、撫子寺(なでしこでら)と呼ばれるほど、境内や参道の階段脇などに植えられているナデシコの花で知られている。しかし、今年は9月に入ってからの日照不足などが影響しているのか、ナデシコの花はあまり見られないという。
ところが、寺の裏山でクリーム色の曼珠沙華が至る所で咲き誇っている。寺の正面東側でも赤い曼珠沙華のつぼみがほころび始め、彼岸を前に寺は曼珠沙華の花に囲まれようとしている。曼珠沙華は、彼岸花の名前でも知られている。
寺の関係者は「今年はナデシコが植え替えをしたりしても、どうしてもうまく咲かない。ところが裏山に例年では少しだけ見られていた白い曼殊沙華がどういうわけか、至る所に咲いている。正面の赤い曼殊沙華もこれからたくさんの花を咲かせようとしている。裏山の白い曼珠沙華を見ると、まるでそこに『花咲かじいさん』が現れたのではないかと思うほど」と話す。