
横瀬町の「Area898」「Lab横瀬(旧LAC横瀬)」で現在、展示企画「よこぜのわんこ大集合」が行われている。JICA(国際協力機構)の「グローカルプログラム」実習生の小林優衣さんが企画したもので、犬の写真と犬が好きなことや性格などのコメントを添えた紹介カードを展示し、犬をきっかけに人と人の交流を広げることを狙う。
募集は8月25日まで専用フォームとインスタグラムで受け付ける
小林さんは愛知県尾張旭市出身。中学生の時に「世界がもし100人の村だったら」の映像版を見たことから、途上国の子ども支援に関心を持った。高校では福祉コースに進み、卒業後は福祉と保育で進路を迷ったが、幼い頃から続けたピアノを生かそうと保育の道へ進んだ。幼稚園教諭として14年間勤務した後、国際協力隊での活動を志し退職した。今後はセネガルに2年間派遣され、現地では巡回型で幼稚園の保育研修などを行う予定。
現在は海外赴任前に地域課題の解決に取り組むグローカルプログラムの一環で、6月16日から8月29日まで横瀬町に滞在している。小林さんは「愛知県からほとんど出たことがなく、急にセネガルに向かうのは不安だった。これまで自分の住んでいた地域のこともあまり意識してこなかったが、初めての埼玉県での生活や、町長や副町長とも直接交流できる環境を通じ、地域課題との向き合い方などを意識するようになった」と話す。
小林さんは町の人との交流を重ね、滞在する中で「Area898やLab横瀬が居心地の良い場所だと感じた」という。自分が気に入った場所を、まだ訪れたことがない人にも知ってもらい、足を運ぶきっかけにしようと考えた。以前、実家で犬を飼っていたことや、町で犬の散歩をしている人を見かけたこと、歓迎会で犬の話題になったことが重なり、犬をテーマにした企画を思いついた。
「実習は地域の問題点を見つけ出して解決するのが目的。当初は『町の問題点』を探していたが、目線を変えて『町でやりたいこと』を書き出していたら、町で出合った犬と触れ合うことが出てきた。犬をきっかけに、Area898やLab横瀬に人が集まる楽しい企画にできないかと考えた」と小林さんは話す。
7月下旬にチラシを作成して参加者募集を始め、犬の散歩中に声をかけて協力を呼びかけた。犬以外に、猫やメダカ、ぬいぐるみの応募もあったほか、犬仲間同士で募集に関する情報を共有してもらうなど、予想外の反響もあったという。チラシを作り直したり、説明方法を工夫したりと試行錯誤して活動の輪を広げてきた。
8月12日時点で応募が28件あり、31匹が参加。小林さんは「愛犬の紹介だけでなく、犬に関する町への要望や、散歩時に気を付けていることなども尋ねているので、紹介カードと併せて掲示していきたい。まだまだ多くの飼い主と愛犬に参加してもらいたい」と呼びかける。
募集は8月25日まで専用フォームとインスタグラムで受け付け、展示は10月末までを予定する。
展示時間は、10時~18時。