
エチオピアのコーヒーを中心としたイベント「コーヒーって、なんだ? Beyond the Cup」が7月24日、横瀬町の「NAZELAB(ナゼラボ)」(横瀬町横瀬)で行われる。主催は秩父のコーヒースタンド「ちちぶコーヒー Roast & Research(ロースト・アンド・リサーチ)」(秩父市熊木町)。
「コーヒーって、なんだ? Beyond the Cup」チラシ
「ちちぶコーヒー」プロデューサーの福田歩惟さんは、同店の常連でもある、ナゼラボを運営するタテノイトの舘野繁彦さんと以前から、「いつか一緒にイベントをやりたい」と話していたという。当日、ゲストに登壇する浅野文章さんは、日本とエチオピアを行き来しながら、現地では土壌改良や害虫対策と向き合ってコーヒーを栽培し、収穫や輸出までを一貫して行っている。日本では、エチオピアコーヒーの普及に努めている。浅野さんの一時帰国に合わせて福田さんが企画を持ちかけ、イベント実現に至った。
福田さんは、国際コーヒー鑑定士「Qアラビカグレーダー」「Qロブスタグレーダー」の資格を持ち、世界各地の生産者とも継続的にやり取りを重ねてきた。浅野さんとの交流も長く、生産や品質管理における苦労なども聞いてきたという。福田さんは「コーヒーは安く買えるイメージがついているが、工業製品ではなく農作物。種や苗を育てて、実がなるまでに早くても3~4年かかり、天候や虫害などの影響もあるので、栽培には私たちが思っている以上に根気と手間が必要」と話す。
そうした背景に目を向けてもらおうと、当日はコーヒーがどのようにでき、流通するのかを紹介するパネル展示も行う。エチオピアで古くから親しまれている「コーヒーセレモニー」を浅野さんが実演し、現地の文化に触れる機会も設ける。コーヒーセレモニーは、参加者の目の前で生豆をいり、ひき、いれて参加者をもてなす。
福田さんは「当日、エチオピアで高級スペシャルティコーヒーを栽培・輸出している『METAD』のコーヒーも提供する。エチオピアのコーヒーはジャスミンやレモンを思わせるような華やかな香りで、紅茶のような雰囲気が特徴」と話す。「コーヒーを誰かが育て、摘み、加工して届けてくれていると知るだけで、その一杯に自然と感謝の気持ちが生まれる。それが暮らしの豊かさにもつながると思うので、一杯の背後にあるストーリーに思いを寄せて味わってもらえたら」とも。
開催時間は17時~19時(16時30分開場)。参加費は2,500円(軽食・ドリンク付き)。コーヒーとともに、秩父市のカフェとプライベートキャンプ場を併設する「KEiNA CHICHIBU(ケイナ・チチブ)」(田村)のサンドイッチも提供する。終了後は、希望者による懇親会も予定(参加には500円が必要)。定員30人。専用フォームで受け付ける。