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横瀬町にサウナ付き一棟貸し宿「DANDAN」 重なる段々を借景に

風景を切り取る「借景窓」。寺坂棚田、工場の煙突、武甲山が重なり、「一枚の絵のように見えるようにした」という。

風景を切り取る「借景窓」。寺坂棚田、工場の煙突、武甲山が重なり、「一枚の絵のように見えるようにした」という。

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 1日1組限定のサウナ付き一棟貸しワーケーション宿「DANDAN(ダンダン)」(横瀬町横瀬)が営業を始めて、7月1日で1カ月がたった。

砂利や石を使った、印象的なアートのあるサウナ。

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 空き家となっていた築29年の木造の2階建て住宅をリノベーションし、宿泊施設として整えた同施設。間取りは3LDKで、3つの寝室とキッチン、バスルームのほか、外にはバーベキューグリルを備えた土間テラスとフィンランド式のサウナ、水風呂を用意する。

 独立した3つの寝室をつなぐリビングの窓枠には特殊な加工を施した。窓枠が視界に入らない構造にすることで、目の前の風景を切り取る「借景窓」となっており、寺坂棚田、工場の煙突、武甲山が重なり、「一枚の絵のように見えるようにした」という。

 リビングの吹き抜けの壁に施した、高さ6メートル「DANDANアート」は左官職人と共に手がけたもの。寺坂棚田で米を作る人から譲り受けたもみ殻を混ぜて仕上げている。照明を上から当てることで、田んぼの「あぜ」に見立てた段差に影が落ち、立体感が強調されるという。

 サウナはフィンランド式で、スウェーデンから輸入した電気ストーブを採用。スチームジェネレーター付きのため高湿度を保ち、セルフロウリュも可能なため、サウナ好きが好む「高湿度」のサウナが手軽に楽しめる。水風呂は水深1メートルで、サウナ同様にオリジナル仕様となっている。

 施設の企画・運営などを行う浅見制作所(横瀬町横瀬)代表の浅見裕さんは同町出身。大学進学をきっかけに上京し、専門商社やITベンチャーで働いた後、地元へ戻った。現在はウェブ制作の営業やディレクションなどを行う一方、サウナ好きが高じ、サウナ付きのシェア別荘「ミノペン」や都内のサウナ施設「サウナランド浅草」の運営にも携わってきた。

 「DANDAN」の名前を付けたのは、棚田の段々畑や「だんだん良くなる」「だんだん好きになる」などの言葉が元になっているほか、濁音のある名前にすることで記憶に残りやすくする狙いもあったという。

 浅見さんは「DANDANの窓からは棚田が見えて、その奥には工場、さらに奥に武甲山がある。こんな段々が重なる複層的な風景が広がる場所は日本全国探しても、なかなかないと思う。この段々のレイヤーをコンセプトとして、施設のデザインなどについて何度も打ち合わせを重ねた」と話す。「3つの寝室があるので、おのおのの仕事時間やリモートワーク時間も確保しやすい。経営者合宿やチームビルディング合宿など仕事仲間での利用や、グループ旅行の宿泊先として選んでもらえたら」とも。

 宿泊料金は4人1室利用時1泊5万6,000円~。最大5人まで宿泊可能。

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