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皆野町で「多世代間交換日記」 中学生・若者・高齢者が言葉でつながる

皆野中学校で説明会が行われた

皆野中学校で説明会が行われた

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 中学生、若者、高齢者の3世代をつなぐ「多世代間交換日記」事業が6月12日、皆野町でスタートした。SNSやメールとは異なる「手書きの言葉」を通して、地域内の交流や心の距離を縮めることを目的としている。

「身体を動かすダイアリー」のテーマ

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 同事業は、町福祉課地域包括支援センターが中心となって実施する初の取り組み。参加するのは、皆野中学校のボランティア委員会に所属する生徒、町の地域おこし協力隊員や職員、地元に暮らす人などの若者世代、介護予防事業に参加する60~70代の町民ら、各世代12人ずつ。3人1組のチームをつくり、1冊の交換日記を3世代で回していく。

 11日には、町立皆野中学校で初顔合わせを行い、中学生たちが町職員から日記を受け取った。記名はあだ名を基本とし、中学生、若者、高齢者の順で記入し、町役場が日記の受け渡しの窓口を担う。

 日記には月ごとに異なるテーマを設け、「自己紹介」「身体を動かすダイアリー」「秋を楽しむダイアリー」の3つを用意。「自己紹介」では、地図を使った紹介や、自画像による今の気持ちの表現などを行う。「身体を動かすダイアリー」では、日々どの程度身体を動かしているかのチェックや、取り組んでいる運動・活動について記載する。「秋を楽しむダイアリー」では、「芸術の秋」「読書の秋」などをテーマに、今年の秋をどう楽しみたいかを書いていく。それぞれの記入内容に対して、コメントや質問を添えることで交流を深める。

 参加者からは「普段、年代の違う人と話す機会があまりなく、交換日記も初めてなので楽しみ」「初めての試みで不安もあるが、顔を合わせて話すことができたので安心した」などの声が寄せられた。

 実施は9月までで、各参加者に計3回、日記が回る。10月には、交流の成果を発表・共有する報告会も予定する。

 町センターの赤根歩さんは「交換日記を通じて多世代交流が生まれ、家族や友人とは異なる日記仲間に悩みや不安を打ち明けることで、新たな居場所づくりにつながってほしい」と期待を込める。「本年度は短期間での実施となるため、参加者の声を今後の改善に生かし、次年度以降は外出機会が限られる高齢者にも積極的に参加を呼びかけたい。より多くの世代が参加できるよう、公募も行っていければ」とも。

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